少子化に対応するための,総合的な学習の時間におけるWeb活用による相互交流学習の創出 (Project)

( 2017年度)

プロジェクトの名称 少子化に対応するための,総合的な学習の時間におけるWeb活用による相互交流学習の創出 (Project)
プロジェクトの概要  今後求められてくる,対話的な学び等に向けた授業の質的変化は,小規模校の教員や保護者に,対話相手の不在という不安をもたらしている。
この不安を払拭するため,情報通信技術(ICT)や新しいテクノロジーを学習の道具として活用し,鳥取・島根両県の小規模校同士をWeb技術の活用により繋げ,学習に役立てる方法論を確立し,遠隔での協働的な学びの土壌を構築し,実践する。
 総合的な学習の時間等における地域学習において,拠点校同士(鳥取市立東郷小学校と江津市立桜江小学校)で交流し,閉鎖的で情報不足になりがちだった単元を拡張し補完する。
 また、ドローン撮影による学校周辺の映像を共有し,現地に出向く経験には及ばないものの,互いの地域を学ぶことを一層身近なものとする。
プロジェクトの実施状況  両校は近くに川が流れており,学校を紹介する上で川を含んだ映像で紹介することとした。予定していた鳥取県教育用クラウド上のKFというツールが,次年度から使用できなくなるため,ドローンで撮影した双方の学校周辺の動画はGoogleDrive上で共有して互いが視聴することとした。
 互いの映像を見た児童からは,川や谷の様子の違い等や田んぼの広さの違い等がよく分かるという意見が得られた。また,互いの地域の良い所を比べて,違う学校の人と発表し合ったりする交流の価値が感じられるような意見も得られた。
 設備や天候の関係で,互いの地域から見える星空の画像は得ることができなかったが,次年度要求予定の実践に繋げたいと考えている。
研究組織
所属・職 氏名 専門分野
島根大学大学院
教育学研究科・教授
○千代西尾 祐司 教科教育・学級経営・ICT活用教育
静岡大学情報学部
行動情報学科・教授
大島 純 学習科学,学習環境デザイン,社会ネットワーク分析,
産業技術大学院大学産業技術研究科・助教 大崎 理乃 教育工学,学習科学情報アーキテクチャ
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)
 島根・鳥取両県の学校で,情報技術を活用し遠隔地で共に学ぶ仕組みを構築することは,少子化がもたらす不安の払拭につながるとともに,ICTを活用した協働的な学びの方法論の確立は,多様な学校間交流への刺激にもなり,他への応用も可能になる。
 プロジェクトの成果等は,他への応用可能性,例えば特別支援学校等の,安心・安全の観点から他校との交流に慎重さを要する校種への提案を平成30年度に予定しており,加えて教職大学院の授業や島根大学が行っている現職教員研修及び教員免許更新講習等で積極的に発信することとしている。