秦 光平

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HATA Kohei(特任講師)


 

自己紹介・アピール 

うまくいくことばかりではなくて、思っていたのとは違うほうに行かなければならないこともあって、でも自分なりに悩みながら進んでみて、ふと振り返ってみたとき、やっぱり自分が歩んできたのはこの道しかなかったんだと気づく――それが研究であり、教育であり、人生です。楽しみましょう!

教育・指導分野

学部:国語科教育専攻

大学院:教育学研究科(教職大学院)兼任教員

専門分野およびキーワード

日本近現代文学、いじめ

現在の研究分野・テーマ

日本現代文学に描かれた〈いじめ〉について研究しています。
 〈いじめ〉は「子どものけんかにすぎない」と軽んじてよいものではなく、時に人を死に追いやるほどの暴力である――きっと同意してもらえると思います。でも……だとしたら、現に死を選んでいない被害者の苦しみは大したことがない、ということになってしまうのでしょうか。本当に苦しんでいるのだと訴えるためには死を選ぶことが最善なのだと、そういうことになってしまうのでしょうか。
 「そんなわけはないだろう」と当然、思うことでしょう。しかし、あらゆる言葉は良くも悪くも、発言者や作者の意図など軽々と超えて伝わってしまうもの。だからこそ私たちは、目の前の言葉に向き合い、一緒にいる人たちと言葉を交わす時間を大切にすることから始めてみましょう。それはきっと、自分に宛てて書かれたわけでもない言葉に励まされ、生きていくための力をもらうこともあるのだと、信じることに繋がっているはずです。

最近の研究成果

「〈いじめ〉の当事者になるということ―干刈あがた「黄色い髪」論―」(二宮智之、九内悠水子、中元さおり、大西永昭、有元伸子[編]『文学をひらく鍵 ジェンダーから読む日本近現代文学』2024年)
「〈いじめ〉と差別の交差/相克―柳美里「潮合い」論―」(『近代文学試論』第61号、2023年)
「連帯をめぐる罠としての〈いじめ〉―目取真俊「マーの見た空」論―」(『跨境 日本語文学研究』第16号、2023年)
「〈いじめ〉との距離―村上春樹「沈黙」論―」(『近代文学試論』第60号、2022年)
「〈いじめ〉をめぐる主体形成―山田詠美「風葬の教室」論―」(『表現技術研究』第17号、2022年)
「〈いじめ〉体験における当事者意識と当事者性―重松清「エビスくん」論―」(『国文学攷』第251号、2021年)

担当授業

学部: 日本文学史B:日本近代文学史、日本文学演習BI:近現代詩研究、日本文学演習BII:近現代小説研究、日本文学特殊講義B:近代文学、日本文学教材研究B:現代文学、初等国語科内容構成研究
大学院: 現代的課題に対応した国語科授業デザイン論 

メールアドレス

hatakou@ (@の後に edu.shimane-u.ac.jp を付けて送信してください)