津多 成輔

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TSUDA Seisuke(講師)

  

  

附属教師教育研究センター ホームページアドレス:
http://crte.shimane-u.ac.jp/

自己紹介・アピール

 私は和歌山県に生まれ18年間を過ごし、茨城県で8年半の学生生活を過ごしました。その後、兵庫県の大学で1年半勤務を経て、2020年の春に島根大学に着任しました。4つの地域に住んできた中で、私は地域ごとの「当たり前」が異なると感じています。つまり、それぞれの社会にそれぞれの「当たり前」が存在するということです。例えば、このページを見ている人達の多くにとっては、大学に進学することは「当たり前」かもしれません。一方で、2020年の日本の4年制大学進学率は約50%です。
 私たちの「当たり前」の感覚はどこから生じているのでしょうか。社会学では、まずはその「当たり前」を疑うことを通して、社会や自らの成り立ちへの理解を深めていくことで、「当たり前」を相対化し、「よりよい社会」のあり方を考えるきっかけを掴んでいきます。

教育・指導分野

学部:教育学部附属教師教育研究センター

大学院:教育学研究科(教職大学院)兼任教員

専門分野およびキーワード

教育社会学、進路選択、教育機会、共生

現在の研究分野・テーマ

 高校卒業後の進路選択にかかわる意識はどのように形成されているのでしょうか。皆さんは、進路選択をする際に自らの意志で選択していると思いがちですが、ジェンダーや地域性による影響などを受けている部分があります。このような影響を受けて、進路選択に一定の方向付けがなされることをトラッキングといいます。近年の私の研究では、このトラッキングに対する教師の寄与について、特に大学が少ない地域に所在する学校の生徒と教師の相互作用に着目しながら検討しています。

最近の研究成果

◆著書◆
津多成輔,「教育機会と進路選択」飯田浩之・岡本智周編『教育社会学』ミネルヴァ書房,pp.27-39,2018.
◆論文◆
SAKAGUCHI Masayasu, TSUDA Seisuke, IKEDA Masafumi, YAMAMOTO Shinya, TOKUSHIMA Yuya, SAKAUE Hiroaki, IZUMIMURA Yasuji,A Study of the Development and Implementation of the Graduate-Level Teacher Training: In Collaboration with the Prefectural Programme,PROCEEDINGS OF THE 8TH JAPAN-CHINA TEACHER EDUCATION CONFERENCE,1-14,2020.
津多成輔,「性役割意識に影響を及ぼす要因の検討―性別・学歴・世代の交互作用効果に着目して―」『共生教育学研究』第6巻,87-100,2019.
津多成輔,「ユニバーサル型高校教育における「不本意入学」の実態――中退・生活態度・高校生活満足度に着目して――」『国立教育政策研究所紀要』,147,127-143,2018.
津多成輔,「女子高校生の性役割観と大学進学意識―自宅通学の可/不可に着目して―」『教育学系論集』筑波大学教育学系,42(1),27-40,2017.
津多成輔,「大学の都市部集中と大学進学機会―1990年から2015年の自県/県外進学率・収容率の変化に着目して―」『日本高校教育学会年報』日本高校教育学会,24,pp.16-25,2017.
津多成輔,「大学進学意識に影響を及ぼす要因の研究の課題性」『筑波大学学校教育学会学会誌』筑波大学学校教育学会,14,pp.12-21,2016.
◆報告書等◆
津多成輔,「教職大学院教科領域の教育の現況及び質保証の仕組みに関する包括的調査(第1次調査)の分析と考察」『教職大学院教科教育コアカリキュラム及びその質保証に関する調査研究―教職課程コアカリキュラムと接続した教科領域導入モデルの作成に向けて―報告書』日本教職大学院協会,pp.3-14,2020.
高校生追跡調査分析チーム(藤平敦、立石慎治、伊藤秀樹、小山田建太、京免徹雄、津多成輔),「高校生はいかなる高校生活を送っているのか?― パネル調査結果に見える高校生の 適応状況から次の一歩を考える ―」『質問紙調査結果に見る我が国児童生徒の意欲・態度等に関する調査研究報告書』国立教育政策研究所,pp.333-393,2019.
津多成輔,「ステレオタイプ認識が教育意識・行為に及ぼす影響―ジェンダーカテゴリに着目して―」飯田浩之・津多成輔編『「共生」を実現する教育の実証的研究―「教員調査」の結果より―』筑波大学共生教育社会学研究室,pp.5-20,2018.
津多成輔,「「共生」と社会的カテゴリの脱構築の実証的検討」飯田浩之・桜井淳平編『「共生」を実現する教育の実証的研究―「生徒調査」の結果より―』筑波大学共生教育社会学研究室,pp.31-46,2017.
津多成輔,「高校生の地元志向性とその意識」岡本智周・坂口真康編『高校生のコミュニティとの関わり合いに関する調査――2013‐14年調査報告』筑波大学共生教育社会学研究室,pp.65-78,2015.
◆学会発表◆
津多成輔,「教師を取り巻く価値観・期待と大学進学をめぐる進路指導―僻地A高校に勤務する教師の語りから―」,『日本教育社会学会第71回大会』,大正大学,2019年9月. 
津多成輔,「教員の依拠する配分原理と教育行為・意識の関連」,『日本高校教育学会 第27回研究大会発表』,筑波大学文科系修士棟,2019年7月. 

担当授業

学部:教育社会学概説、教職概論

最近の社会的活動・地域貢献活動

「兵庫県立教育研修所の高等学校中堅教諭等資質向上研修の講座の企画・運営」,兵庫県立教育研修所・兵庫教育大学教員養成・研修高度化センター,2019年7月~2019年8月
「栃木県教育委員会での講演(題目:「追跡調査から見える栃木県公立高校生の姿」) 」,栃木県教育委員会,2018年6月
「学習成果に係るデータ分析協力」,群馬県立高崎高等学校 SSH事業, 2019年7月~現在 
「高校生の研究活動への指導・助言」,茨城県立竹園高等学校 課題研究活動 2015年4月~2018 年8月 
「高校での学び 大学での学び」,茨城県立竹園高等学校 学習相談会 2018年1月

メールアドレス

stsuda@ (@の後に edu.shimane-u.ac.jp を付けて送信下さい)

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