山陰地域との連携・協働に基づく教員育成コミュニティーの構築

(2018年度)

プロジェクトの名称 山陰地域との連携・協働に基づく教員育成コミュニティーの構築
プロジェクトの概要 平成27年12月の中央教育審議会答申では,これからの教員養成の課題として「養成・採用・研修の一体的改革」と「大学と教育委員会の連携・協働の推進」が指摘された。これを受けて,本事業では大学と地域が連携・協力して山陰の教育課題を解決する人材を育成するとともに,地域の教員育成コミュニティーを構築することを目的とする。具体的には山陰両県教委と連携して次の取り組みを実施する。
計画①:平成29年度に本学部と島根・鳥取両県教委が協働して策定した教員育成指標に基づき,現職教員を対象とした各種研修の体系化を行う。
計画②:学部と県教委の共同研究として,地域の学力向上プログラムを実施する。
計画③:その他本事業の趣旨に合致する連携事業を随時実施する。
 これらの事業を統括するのが,本学部と島根・鳥取両県教委から構成される山陰教師教育コンソーシアムであり,学部内においては附属教師教育研究センターの専任・兼任教員がコーディネートを行う。
プロジェクトの実施状況 計画①関連:
(i) 鳥取県教育センターとの連携により,センター主催の若手教員研修および中堅教員研修の参加者を対象に意識調査を行い,教員育成指標に基づいた教員研修の体系化に向けた提言を行った。
(ii) 本学部附属教師教育研究センターが主催する現職教員研修の見直しを行った。その成果として,平成31年度の研修計画が独立行政法人教職員支援機構の「教員の資質向上のための研修プログラム開発・実施支援事業」に採択された。
計画②関連:鳥取県教育委員会西部教育局との連携により,「算数・数学」「外国語・英語」「中学生キャリア教育」の3分野において学力向上モデル校に学部教員をアドバイザーとして派遣し,学校現場の教員と連携して児童生徒の学力向上に向けた取り組みを実施した(別添資料参照)。
計画③関連:鳥取県教委との連携による,高校生を対象とした「「未来の教師」育成プロジェクト」の計画を策定した。具体的には,平成31年度の実施に向けて拠点校(3校)を設定し,取り組みに向けての大学と県教委間での覚書を締結した。
研究組織
所属・職 氏名 専門分野
教師教育研究センター・教授 ○縄田裕幸 英語学,言語学
同・教授 権藤 誠剛 教育方法学
同・准教授 塩津 英樹 教育哲学,教育思想史
同・特任教授 木下 公明 教育実践
同(兼任)・教授 丸橋 静香 家庭科教育,環境教育,教育 哲学
同(兼任)・教授 大島 悟 社会科教育
同(兼任)・准教授 御園 真史 数学教育学,教育工学
同(兼任)・准教授 深見 俊崇 教育課程論,教職論
同(兼任)・准教授 冨安 慎吾 国語科教育
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)
 本事業により,以下のような効果が本学にもたらされることが期待される。
(1)教員就職率および山陰地域における教員占有率が向上する。
(2)人材交流が促進され,優秀な現職大学院学生が獲得できる。
(3)採用後に求められる資質・能力を見通した教員養成ができる。
(4)本学部・大学院卒業生の就業後支援(卒後教育)が容易になる。また,本事業の取り組みが周辺地域に広がっていくことによって,山陰地域の教育力が向上することが期待される。プロジェクトの成果は,学部HPにおいて公表する。