附属学校園理科部と自然環境教育講座との協働による教員養成及び教員研修の高度化についての取り組み
(2018年度)
プロジェクトの名称 | 附属学校園理科部と自然環境教育講座との協働による教員養成及び教員研修の高度化についての取り組み -附属学校園の機能強化に寄与する実践的・実証的取り組み- |
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プロジェクトの概要 | 本取り組みは、本学第三期中期目標3「社会との連携や社会貢献及び地域を志向した・教育・研究に関する目標」④及び、4「その他の目標」(3)の達成に、中学校理科の面から寄与しようとするものである。 中期目標3④の達成のために、「学校教育実習Ⅲ」及び「Ⅳ」の高度化を行った。 実習Ⅳ終了段階で、単元計画作成力と一時間の学習課題を明示した授業ができる中等教育教員としての力量を身につけさせようとする取り組みを、2015年度から附中理科部と講座が取り組んでいる実習生に対する指導の枠組み(学習課題の構造)に基づいておこなった。 この枠組みの特徴は、実習生が生徒に課題を明示しながら授業する点である。附中理科部教員がこの枠組みで附中の生徒に対しても授業を行った結果、附中の生徒に対する授業改善にもなった。すなわち、生徒に課題を明示し、その課題を解決し結論に至るタイプの授業が、現在附属中学校理科部で常日頃行われているということである。これが、本年度も島根県の新採用教員に対する初任者研修において島根県教育センター側から第一の課題としてあげられている「一時間のねらいが明確な授業」と合致している。この点が、教育実習(教員養成)と初任研(教員研修)を連結する視点となる。 中期目標4(3)の達成のために、附属学校園が今年度も島根県教育センターの委託を受けておこなう初任者研修の高度化を行った。 附属学校における初任研終了段階で、一時間のねらいが明確な授業かつ教師が一方的に教え込まないような授業ができるスキルの獲得を目指した。先年度から附中理科部と講座が取り組んでいる、附属中学校生徒に対する指導の枠組み(学習課題と結論の明示)に基づいて師範授業を実践した。 今一つは、附中理科部の教員一名を教員免許状更新講習の正式な講師として文科省に業績審査を申請し、認められ、正式な講師として登用できた。 これらの研究結果は、栢野彰秀:「わが国の学習指導要領(理科)に記載された“探究の過程”と米国『次世代科学スタンダード』(2013)に記載された“Practices”の比較検討」, 『島根大学教育学部紀要』(教育科学),第52巻,9~20頁、2018.及び、栢野彰秀,野﨑朝之,大山朋江,園山裕之:「探究の過程において引き出す子どもの学習活動に関する検討」, 『島根大学教育臨床総合研究』,第18巻,2019.(投稿中)に報告されている |
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プロジェクトの実施状況 | 本取り組みプロジェクトでは、本学第三期中期目標3④及び4(3)を達成するために、次のA~Hのプログラムを展開した。 A)2018年5月末~6月初:教育実習生に対する「実習Ⅲ」の指導 B)2018年6月:島根県教育センター初任者研修における師範授業 C)2018年6月末~7月末:初任者研修における師範授業のふりかえり D)2018年7月中旬~10月下旬:教育実習生に対する「実習Ⅳ」及び「学校教育実践研究Ⅱ」の指導 E)2018年9月下旬~11月上旬:「実習Ⅳ」のふりかえり F)2018年10月~2019年3月:「実習Ⅱ」の指導 G)2018年度全般:附属中学校における授業実践 H)2018年12月:教員免許状更新講習における附中理科部教員の講師登用 前年度のまとめ及び今年度のA~Dにおける実践結果及び分析結果及び計画について、日本理科教育学会第68回全国大会において口頭発表を行った。 |
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研究組織 |
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本プロジェクトにより期待される効果 (成果の公表方法を含む) |
本学第三期中期目標3④及び4(3)達成への大きな寄与が期待される。 |