本学部のPRを目的としたワークショップの展開

( 2014年度)

プロジェクトの名称

本学部のPRを目的としたワークショップの展開 

プロジェクトの概要  教職大学院設置も目前に控える中,今後も本学部が持続的に運営を行っていくためには,学部での指導のさらなる改善を行っていくことももちろん重要である一方,教員就職率などの数値目標のアップを行うことも必要である.そのためには,優秀な人材(高校生)の確保も重要である.
 これまで,数理基礎教育講座では,1000時間体験学修(専攻別体験)として「高等学校数学科内容の教材研究と実習」を実施し,学生とともに,いくつかの教育プログラム(ワークショップ)を開発し,近隣の高校生に対して実施してきた.これにより,学生の指導能力向上ならびに地域貢献の意味で一定の効果があったものと考えられる.
 しかしながら,島根大学に来学していただける範囲が限られており,広い山陰地域や近隣の地域をカバーできるものではない.そこで,本プロジェクトでは,これまでに培ったノウハウを用いて,連携する高校等に教員ならびに学生を派遣し,ワークショップとして実施することにより,島根大学教育学部での取り組みを体験的に知っていただく.これにより,島根大学教育学部のプレゼンスを高め,進路選択への効果も期待する.
プロジェクトの
実施状況
 平成26年8月25日に,大阪府立高槻北高等学校において,「結び目理論」の初歩に関するワークショップを実施した.本学部からは,申請者のほか,特任教員の小浪先生,学部学生(4年生)の2名が参加して実施し,普段,高校で履修している数学の授業とは一味違う数学の世界を味わってもらうことができたと考えられる.訪問先の担当教員に対して,インタビュー調査を行ったところ,同校は教志コースを開設され,年間を通して,教育に関する授業を展開している.現在のところは,保育系,初等教育系へ進む生徒が多いとのことである.また,教員養成特化型学部の本学の教育にもご興味を示していただいた.今後も継続して,連携を図っていきたい.
 また,平成27年3月に,隠岐郡海士町隠岐國学習センターの「夢ゼミ」を見学させていただいた.当初,海士町でのワークショップを展開予定であったが,スケジュールの調整がつかず,また,生徒側のニーズ調査も必要と判断したため,本学部学生4名の協力を得ながら,夢ゼミを見学させていただき,今後の進め方の方向性についても議論した.この結果,夢ゼミにおけるキャリア教育は,大変先進的であり,教員養成のためにシステム化された本学部の指導方針の弱点が浮き彫りになった.すなわち,なぜ,教師になるかを十分議論する時間が保証できていないと考えられる.今回の成果を今後のワークショップの展開に役立たせるのはもちろんのこと,学部の学生指導にも参考になる情報を得ることができたと考えられる.
研究組織
所属・職 氏名 専門分野
数理基礎教育講座・准教授 ○御園 真史 数学教育学,教育工学
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)
高校生に本教育学部での取り組みを体験的に知ってもらうことができ,本学部のプレゼンスの向上が期待できるほか,意識の高い新入生の確保につながる
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