幼稚園・保育所一体型施設に求められるこれからの幼児教育教員養成プロジェクト

( 2013年度)

プロジェクトの名称 幼稚園・保育所一体型施設に求められるこれからの幼児教育教員養成プロジェクト
プロジェクトの概要

①保育学、児童福祉学関係の基本的かつ最新の図書類を収集する。
②保育における現代的課題や必要とされる知識、技術・技能について、各種文献、報告書、資料などの購読を通して基礎的理解を図るためのセミナーを実施する。
③1000時間体験活動などと関連づけて、幼保一体化施設や保育所においての子ども観察や保育者へのインタヴューなどを通して、保育者として必要な資質能力について具体的に理解し、勉学すべき内容や課題について明確化する。
④プロジェクトの成果を示すものの一つとして、参加学生は学外で実施される「保育士資格試験」を受験し、全員の保育士資格の取得をめざす。

プロジェクトの
実施状況

①図書館あるいは研究室で不足している保育学、児童福祉学、食品学関係の基本的な図書類を購入した。
②新しいタイプの保育施設職員(教員)として必要とされる知識、技術・技能などを習得するための講座を平成25年4月から9月にかけて延べ11回、20時間相当開催した。また、学年による学生の知識量の違いなども考慮し、個別指導も平行して行った。 ②資料
③1000時間体験活動の一環として、幼保一体型施設である「幼保園のぎ」において9月に2年生を対象として参加観察を中心とした実習を実施するとともに、園長による幼保一体化施設における現状と課題についての講話を受けた。 ③資料
④昨年度は人間生活環境教育講座幼児教育分野の学生を中心に「保育士資格試験」を28名受験し、7名合格した。また、昨年度初めて受験した2年生の受験科目数に対する合格科目数の比率は63%であった。なお、保育士資格は1〜3年の間に8科目からなる試験科目を合格することによって取得できるので、本プロジェクトを継続的に実施することによって、3年後を待って成果についての正確な評価と検証を行いたい。

研究組織
所属・職 氏名 専門分野 
人間生活環境教育講座
准教授 ○西田忠男 幼児教育学
教授 舟木賢治 生物学
准教授 鶴永陽子 食品学
特任教授 山本眞一 社会福祉学
特任教授 佐々木明美 保育実践学
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)

 

(1) 保育者としての基本的な資質能力である子ども理解力や教材研究力に加えて保護者や地域との関係力を高めるとともに、保育諸課題の背景にある子どもの現実や子どもを巡る社会状況を多面的かつ総合的に理解することによって、社会的要請に合致した、より高度な保育実践力を持つ質の高い教員養成ができる。
(2) 今後の新しい幼児教育教員養成カリキュラム内容に関する基礎的資料を得ることができる。
(3) また、より直接的には、学生の幼稚園免許と保育士資格の併有が進むことによって就職機会の増大と就職率の向上が期待できる。
(4) 結果についてはホームページで公開するほか、研究紀要や関係学会での発表も考えている。