さる１月２５日、第10回アカデミックカフェが開かれ、このたびは自然環境教育講座の西山桂教授にご発表いただきました。

　１．発表者　　西山　桂教授
　２．日　時　　平成２９年１月２５日（水）１７：１５～１７：４５
　３．場　所　　島根大学教育学部 学部長室
　４．題  目 　「色・いろナノ化学　～７色に光るナノ粒子の開発をめざして～」

　限られた時間のなかでしたが，直径１０ナノメートル（１億分の１メートル）程度のナノ粒子は，どうすれば発光するようになるのか，そして発光するナノ粒子にはどのような利用方法があるのかについて，わかりやすく解説していただきました。前者の問いについては，希土類を結合させることで，ほぼフルカラーの発光が得られるようになったとのことでした。後者については，植物の病斑部を識別するためのバイオマーカーとしての活用を考えておられます。従来のバイオマーカーに使われていた無機物は有毒だったのに対し，西山先生の開発されたナノ粒子によって無毒化の実現に近づきつつあり，稲など島根県産の農作物の品質向上に貢献したいとの熱意を語られました。
　

　後半は，タイの科学者との研究協力や，カセサート大学でのサバティカル研修の様子も報告していただきました。タイの大学教員・研究者の多くが女性であること，大学構内に市場が設けられ，さまざまな商売もおこなわれていること，学部生には制服があることなど，興味深く拝聴しました。