第2回「教育学部アカデミックカフェ」を開催しました


 教育学部では,第2回目「教育学部アカデミックカフェ」を1月23日(水)に学部長室で開催しました。このアカデミックカフェは,教員の研究・教育に対するさらなる意欲向上のため,2か月に1回程度,有志教員により最近の研究のトピックス的な内容をディスカッションを含めて30分程度発表する研究発表会として実施しているものです。
 

 第2回目となる今回は,共生社会教育講座の諸岡了介准教授から「イギリスお墓めぐり-サバティカル研修報告」と題した研究発表が行われました。諸岡准教授からは,昨年8~9月のサバティカル研修を生かした死生観に通じるユニークな研究が発表されました。イギリスとアイルランドの多くの墓地をめぐり、その根底にある宗教性や文化の相違を追うとともに,諸岡先生の研究の一端についても発表されました。
 

 諸岡准教授は,イギリス及びアイランド社会における「死者の扱われ方」について多くの写真を準備され,墓地を通して見る価値観の相違,とりわけ「死」や「死者」に対する考え方について,東洋である日本社会との対照を意識しながら説明されました。また,このような宗教性や文化の相違は,同じヨーロッパでしかも比較的近い地域のイギリスとアイルランドでさえ大きく現れている。英国国教会とカトリックの宗教的な考え方の相違が,宗教性だけでなく価値観や教育にも影響を及ぼしているのかもしれない,と発表されました。これらは,仏教の成仏思想との相違など,深く考えさせられる内容でした。また,諸岡准教授は死の取り扱いと医療制度との関係の近さにも注目されていました。


 

 

 講演者を紹介する槇原副学部長
 
 
講演する諸岡准教授