大学と教育委員会との連携による教員の資質能力の高度化プロジェクト

(2017年度)

プロジェクトの名称 大学と教育委員会との連携による教員の資質能力の高度化プロジェクト
プロジェクトの概要
  1. 地域の教育力向上プログラム開発
     教職大学院の拠点校化を目指している鳥取県内の東部・中部・西部地区の学校に教員が訪問し、教職大学院や学部授業と連動したプログラムに関して意見交換を行う。
  2. 現職教員研修プログラム開発
     島根県教育委員会・鳥取県教育委員会と協働し、教職大学院と連携しつつ、今後管理職に昇任することが期待される主幹教諭等の資質能力向上を目的とした、研修プログラムを開発・実施する。
     本研修プログラムでは、外部講師として他機関、文部科学省関係者を講師として招聘し、大学院レベルの内容の研修を開講する。
    また、一昨年12月の中央教育審議会答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」における提言を踏まえ、研修の受講修了をもって、本学教職大学院の単位認定を行うラーニングポイント制等の手法を検討し、関連情報の収集を行う。
  3. 教育情報分析プロジェクト
     本学の現職教員研修や、教育委員会の各種研修の受講者を対象としたWEB調査によるデータ収集・分析を行う。
プロジェクトの実施状況
  1. 地域の教育力向上プログラム開発
     大学と島根・鳥取両県の教育委員会が連携して地域の教育力を向上させる際の基盤となる「教員育成指標」を作成するためのワーキング会議を島根県教委と3回,鳥取県教委と3回,大学と両県合同の会議を1回開催した。また,鳥取市教員研修準備会に参加した。この一連の取り組みについて,日本教育大学協会研究集会(10月14日,於刈谷市総合文化センター)パネルディスカッションにおいて報告した。
  2. 現職教員研修プログラム開発
    「島根大学教育学部現職教員研修」(前期:平成29年10月16日~平成29年10月27日、後期:平成30年1月22日~平成30年2月2日)を実施し、同研修において島根県及び鳥取県内の主幹教諭を中心とした28名(後期は1名欠席)が、学校マネジメントや学校教育の現代的課題等に関する講義を受講し、自己研修において講義の振り返り、異校種・他県の研修生間のディスカッション等を行った。
    さらに研修の実施における教職大学院と県教育委員会との連携の先進事例として福井大学への訪問調査・情報収集を行った。
    また,今年度から本研修を学校教育法の規定に基づく履修証明プログラムとしたことから、研修の修了者には修了証に加えて、本学の定める履修証明書を交付した。
  3. 教育情報分析プロジェクト
     本プロジェクトについては,前年までの担当教員の異動があり,継続実施を検討していたが,本年度は実施しないこととした。
     なお,過去の現職教員研修参加者に対するアンケートは継続して実施しており,研修内容の改善等に活用することとしている。
研究組織
所属・職 氏名
副学部長・教授 加藤 寿朗
教職大学院・教授 伊藤 豊彦
教師教育研究センター・准教授 ○粟野 道夫
初等教育開発講座・准教授 深見 俊崇
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)
 山陰教師教育コンソーシアムの各プロジェクトの推進を通じて、教員の養成・採用・研修を通じた本学と島根・鳥取両県教育委員会との連携が強化される。
 大学と教育委員会が連携した教育・研修システムの構築は、地域や学校の現代的教育課題に対応でき、地域の教育力向上に資する教師の育成など、教員の資質能力の高度化に資する。
 HP等により、これらのプロジェクトの活動・成果を発信していく予定である。