21世紀型「教育学部」のカリキュラムデザイン
( 2015年度)
プロジェクトの名称 |
21世紀型「教育学部」のカリキュラムデザイン |
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プロジェクトの概要 | わが国の高等教育政策の変化に伴い,国立大学法人の各大学においては,教育・研究体制の変革や新学部設立などが進められる動向にある。この動向にあって,「教育学部」のあり方そのものが問われる状況が訪れている。戦前の「師範学校」制度から戦後誕生した「教育学部」が今後どのような方向性を目指すべきかを検討することが正に求められている。すなわち,わが国のこれまでの歴史的経緯も踏まえつつ,諸外国の最新動向も取り入れた上で,21世紀型の「教育学部」カリキュラムデザインを構想する段階に入っていると言えるだろう。 本プロジェクトは,(1)国内外の教員養成に関する政策・研究動向の再検討,(2)島根大学教育学部における特徴的な実践の評価を通じて,21世紀型「教育学部」のカリキュラムデザインを提案することを目指すものである。 これらの取り組みをプロジェクト成果報告書として刊行し,対外的に発信することで,今後求められる動向に一定の影響を与えることもねらいとしている。 |
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プロジェクトの 実施状況 |
プロジェクトとして教員養成・教師教育に関する文献の収集に努め,今後の研究・実践に関するプラットフォームを形成することができた。 それらを基にしながら,プロジェクトメンバー全員で分担執筆し,プロジェクト報告書をまとめることができた。その内容として,教員養成を捉えるための論点,政策動向,サービスラーニングによる理論と実践の往還,附属学校との連携のあり方,海外研修における学び,リフレクションの視点から見た教育学部における学び,を押さえた。 対外的な活動成果として,研究代表者の深見は,日本教育工学会全国大会時に開催されたSIG-02教師教育・実践研究「教師・専門家の学びを支える実践研究」のコーディネーターとして運営に携わった。また,教師の力量形成に関する研究会やカリキュラム研究会において,国際的な教師教育の文脈で議論されている社会正義(social justice)やエイジェンシー(agency)に関する文献を紹介し,議論を進めている。 日本教育大学協会研究集会において,プロジェクトメンバーである香川・百合田が海外研修プログラム,御園が附属学校との共同研究に関する研究報告を行った。これらは,日本教育大学協会研究年報に掲載されている。 |
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研究組織 |
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本プロジェクトにより期待される効果 (成果の公表方法を含む) |
プロジェクト報告書を学部内外に公表することによって,教育学部のあり方と今後の教育・研究について広く議論を行うことができると考えられる。 また,高等教育に関する政策動向に伴う「教育学部」のあり方そのものが問われる状況に対して,積極的な情報発信を行うことで問題解決に向けたディスコースを主体的に構築していくことにつながるだろう。 |