「教師力パワーアップセミナー《未来へ向けて》」を開催しました

 11月14日(土)・15日(日)の2日間にわたり,平成27年度「教師力パワーアップセミナー 未来へ向けて」が開催されました。このセミナーは卒業後に教諭・講師として教壇に立つ4年生を主な対象として教員としての実践的な技術を身につけることを目的として開かれているもので,今年度は教育学部・教育学研究科・総合理工学部の33名の学生が参加しました。

 

 1日目午前は,教職大学院設置準備室の三島修治特任教授による講演「これから教員になるみなさんへ」が行われました。長年の中学校教師としての経験や教育センターなどでの取組みをふまえながら,子どもの視点に立った支援のあり方や,今後の教育現場で求められるインクルーシブ教育の考え方についてお話されました。これまで大学生を指導してこられた三島先生の講演は,これから教員になる学生へのエールともいえる内容でした。


 また,午後の部では島根・鳥取両県の教育センターから講師の先生をお迎えし,2つの会場に分かれてアクティブラーニングの研修を行いました。どちらの会場でも,実際に授業を体験しながらの研修は活気にあふれ,学生からは「実際に体験してみることでアクティブラーニングの良さを実感できた」「自分もこのような授業ができるようになりたいと感じた」といった感想が聞かれました。大学と県教委が連携しての研修は今回が初めての試みでしたが,学生の満足度は大変高く,大きな成果をあげることができました。


 さらに夜の部では,教育学部卒業生の教員をゲストとして迎え,学校現場の様子や若手教員の仕事ぶりについて情報交換を行いました。卒業してから1年に満たない先輩たちが立派に教員として働いている姿に大学生たちは大いに刺激を受け,4月からの自分たちの姿を重ねている様子でした。


 また,2日目は再び小グループに分かれ,現代的な教育課題について討論をするラウンドテーブルが行われました。「学級間で宿題の量をどのように調整するか」「教科としての道徳をどのように教えるか」といった具体的な課題について意見を交換し,スライド資料を作成した上で発表しました。発表会では,外部講師の現職教員や大学教員から質問やコメントが寄せられ,熱のこもった討議が行われました。


 セミナー開始時には多くの学生が「4月からの教員生活に不安を感じる」と答えていましたが,学生たちはこの研修を通して来年からの教員生活についてそれぞれヒントを見つけたことと思います。

 

入試・就職・広報室就職部門長
縄田裕幸