令和3年度 第18回教育学部アカデミックカフェを開催しました。

「第18回 教育学部アカデミックカフェ」を開催しました。

 

1.発表者 宇都宮明子准教授

2.日 時 令和3年6月30日(水)17:00~18:00

3.方 法 同期型オンライン

4.題 目 「コンピテンシー志向の歴史授業に関する発表

       -ドイツ歴史教育におけるコンピテンシー・モデルに基づいて-」

 

 今回のアカデミックカフェでは,社会科教育学がご専門の宇都宮明子先生に,ドイツ歴史教育学研究におけるコンピテンシー・モデルについて,お話しいただきました。 

 まず,2017・2018年に改訂された学習指導要領においてコンピテンシー・モデルが設定されていないという日本の歴史教育の課題を出発点として,この分野で先進的なドイツの事例を,わかりやすく解説されました。具体的には,(1)ドイツ歴史教師連盟のコンピテンシー・モデル(2006年版),(2)ペーター・ガウチのコンピテンシー・モデル,(3)ハンスーユルゲン・パンデルのコンピテンシー・モデル,(4)FUER歴史意識プロジェクトのコンピテンシー・モデル,というドイツにおける最も主要なモデルのそれぞれについて,どのようなコンピテンシーによって構成され,それらの相互関係性にどのような特徴があるのかといった点を,丁寧に概説されました。そのうえで,日本の歴史教育においてもコンピテンシー・モデルの設定が不可欠であり,そのためにどのような課題があるのかについて,論点を体系的に提示されました。

 発表後の質疑応答においては,教科書ベースの日本の歴史教育がコンピテンシー・モデル構築の阻害要因となっているのではないかという問題提起や,史資料読解をベースとする歴史教育における評価方法の具体的内容に関する質問,ベルーフスシューレなどギムナジウムの以外の校種における授業方法についての質問などが出されて,短時間とはいえ非常に有意義な内容の議論・意見交換の機会となったように思います。