令和3年度 第19回教育学部アカデミックカフェを開催しました

「第19回 教育学部アカデミックカフェ」を開催しました。

 

1.発表者 小早川倫美 講師

2.日 時 令和4年2月22日(火)17:00~18:00

3.方 法 オンライン会議形式

4.題 目 「現代の教育行財政改革の動向と課題」

 

 今回のアカデミックカフェでは、教育行財政学がご専門の小早川倫美先生に、戦後から現在にいたる教育行財政改革の動向と課題について、お話しいただきました。

 まず、1947年から1999年までに実施された、教育改革、関連法律の制定、教育課程政策、各種審議会の答申などを通して、戦後の教育政策の動向をたどり、 “地方分権改革”と“公教育”との関連を中心に、その実態について報告されました。

 続いて、2001年の文部科学省の発足以降の教育改革を中心に、2011年の東日本大震災や大津いじめ事件などの影響、2012年末からの政権交代期における政策の変化など、2000年代以降の教育政策の動向をたどり、“教育扶助と教育支援制度”の視点から、義務教育段階および高等学校教育段階について分析を加え、その実態を明らかにされました。

 最後にこれからの課題として、激動とも言える2000年代以降の教育政策は、学校教育の在り方が問われたが、今後はあらためて“子どもをめぐる実態へどのように目を向けていくか”が問われる必要がある、と結ばれました。

 発表後の質疑応答では、教育委員会で教育行財政にかかわるさまざまな問題に対応したが、その場にいるとかえって見えにくいところがあり、今回のご発表は大変有意義であった、との感想や、社会状況の変化を踏まえた地方における教育財源の確保やそのあり方等についての質問などが出されました。