第2回だんだん塾講演会

タイトル:
第2回 だんだん塾 講演会 「伝える・伝わる話し方」
実施日:
平成21年11月25日(水) 12時45分~14時15分
場所:
教育学部棟 5F 多目的ホール
参加者:
36名
講師: 山陰中央テレビ  河野美知アナウンサ
 大学生の言語力低下の問題が深刻化する中,当教育学部の学生も例外ではありません。このような状況を踏まえ,現役アナウンサーより表現力を高めるために必要な心構えやテクニックなどを教えていただき,学生の表現力の向上につなげたいと考えました。

 講演には,ニュース番組の取材やアナウンスを日々実践しておられる立場から,山陰中央テレビの河野美知アナウンサーをお招きし,「伝える・伝わる話し方」について多様な視点からご講演いただきました。

 参加した学生の中には,自分自身の思いや考えをどう整理し,どう表現すればよいのかという課題を持っている者も少なくありませんでした。今回の講演を通して,自分の考えや思いを相手にわかりやすく伝えるための心がけやテクニックなどを多く学ばせていただき,課題に迫る糸口がつかめたのではないかと思います。

≪話し方のポイント≫

○1センテンスは15秒以内とし,必要なことは付け加える。
○話のくせをなくす
  ・「え~」「あの~」等を文頭に入れない。
  ・「・・・の~」「・・・や~」語尾を伸ばさない。
  ・せっかちな話し方をしない。
○難しい表現は使わない。
  ・中学生でも理解できる言葉や内容とする。 

≪聞き方のポイント≫ 

○空気感を持って相手の気持ちを読みながら聞く。
  ・あいづち 
  ・顔の表情
  ・目線
  ・リアクション  
○相手に言いたいことを引き出す。
  ・話をつなぐ(話のキャッチボール)
話し上手になるには聞き上手になることであり、そのためには空気感を持って相手の気持ちを読みながら聞くことが大切である。
~学生の感想~

○私が今まで受講した講演や講義の中には,神経を集中させて注意深く聞こうとしなければ分からなくなってしまうものもいくつかあったが,河野さんのお話を聞いていると言葉が自然に耳に入る,頭に残るという心地よさを感じた。私は相手に思いを伝えようとすると,いつにもまして声が大きくなるし,スピードが速くなってしまうのだが,相手に“伝える”話し方をするためには,音量やスピードはさほど問題ではないと感じた。相手が今どんな気持ちでいるのか,今いる場所はどういった雰囲気なのかという状況を把握するということが大切だと感じた。

○私は人前で話すことが苦手ではありませんが, いかに相手に分かりやすく自分の考えを伝えられるかというコツを今回のお話で学べたと感じています。私はどちらかというとおしゃべりの方なので,“話し上手は聞き上手”という言葉がとても印象に残りました。相手の持つ空気や心境,現場の空気を自分の身体で実際に感じてこそ,コミュニケーションを養う第一歩なのだと思いました。
○自分の思いを相手にどう伝えるかということを,今まではすごく難しくてやり辛いことだと識しており,あまり相手のことを意識せずに自分が思っている事ばかりしていたように思います。 伝えるということは,自分から相手への矢印で成り立っているのではなく,相手から自分への矢印もあることで成り立っているのだということに気付きました。人と人との会話とは,そういうものなのだと改めて思いました。
○コミュニケーションはキャッチボールだと言われましたが,実際に「趣味の取材」をしてみて改めてそう感じました。質問したらそれに関連したことをまた聞いていくというのは,しっかりと相手の話を聞いていないとできませんでした。何気なく話を聞いていてもダメということが分かりました。私は教師になろうと思っているのですが,子どもの思いや願いを引き出していくのに,このことはとても良い勉強になりました。
○アナウンサーをする上で大切なことは,空気を読むことであると教えていただきました。そして,コミュニケーションを上手くとる方法として,あいづちや目線,表情,リアクションが大切であるということも勉強になりました。お話を伺いながら,これらのコミュニケーションスキルを計算して使えるようになることも必要ですが,自然と相手の気持ちを考えて行動できるようになることが一番ではないかと思いました。伝えるプロの,生のお話が伺え嬉しく思いました。