第2回だんだん塾講演会

今,学校現場で求められる先生とは
講師: 講師:奥出雲町立横田小学校 安部隆校長先生
実施日:
平成20年6月25日(水)16時15分~17時45分
場所:
教育学部棟 3F 模擬授業演習室(389室)
参加者:
32名
 第2回目のだんだん塾では,安部隆校長先生を講師としてお招きしました。安部先生は本学出身で,島根県の公立小学校勤務をスタートに,附属小学校や県教育庁の指導主事・教育事務所長などを経て,現在は地元の横田小学校の校長先生として,教職最後の年を迎えられました。先生のこれまでのご経験と最新の教育事情をもとにして ,学校現場で求められる教師についてイメージと見通しがもてるよう,お話していただきました。

 

真剣に聞き入る受講生
厳しい中にも温かいハートで講話される安部先生
   
★学生の感想
 今,学校現場で求められる先生とは,いつまでも努力を惜しまず,他の人とのコミュニケーションを大切にする資質を持つ人材なのだ。教師になるまでが勉強だ,なった後は勉強しなくてもよいということではない。毎年受け持つ子どもがかわっていく,その子どもたちの生活の背景もかわっていく。こうした時代の流れに敏感でなければならないのが教職だ。子ども理解に励み,時代に合った指導の仕方を考えることが大切である,安部先生からはこういうメッセージを受け取ったと思う。
  また,相手が誰であろうと,相手が何を言おうとしているか,聞こうとしているかを的確に捉え,それに対応していくことは,現場教師として,言葉には表されない子どものメッセージをキャッチすることにつながると思う。私の視野を広げる貴重な90分であった。
 
 
★学生の感想
 私は採用試験の勉強をしている中で,「今の自分では教師になる資格がない」と感じ,不安でいっぱいでした。しかし今日,安部校長先生のお話を聞いて,この不安な気持ちは,「教師になることへの不安」であり,「不合格を告げられることへの不安」であったのだと気づきました。目先の試験のことばかり意識してしまい,時間だけが刻々と過ぎていくことへの焦燥感でした。だからこそ,先生がおっしゃった「しっかりとした資質をもっていて,当然のごとく合格するもの」という言葉がどしっと胸に響きました。そして,これまでモヤモヤしていた気持ちが晴れたように感じました。
  理想の教師像をもち,しっかりとした教師となるために足らないところを克服するよう,胸を張って合格する日を迎えたいと思います。ありがとうございました。
 
 安部先生は,はっきりと,きっぱりとした口調で,教育という営みに携わることの意義とその尊さを,教える側・学ぶ側双方の視点から話されました。特に,今後どういうスケジュールを立てて人生を歩んでいくか,「自分の学び方のプランづくり」という件(くだり)では,ミクロ(とりあえず教採)とマクロ(教職人生)な視点を学生が強く意識していました。教職が,「付け焼き刃」ではどうにもならないということを実感できたと思います。今後大いにモティベーションを高めていってほしいことと,その高い意識を「持続可能な」教員であってほしい,安部先生のお話を伺いながらその感を強くしました。