「第23回 教育学部・教育学研究科アカデミックカフェ」を開催しました。

 

１．発表者  藤川雅人准教授（特別支援教育専攻）

２．日 時   令和5年12月20日（水）17：00～18：00

３．方 法　 対面

４．場 所   教育学部212研修室

５．題 目　 特別支援学校（肢体不自由）における医療職との連携

 

　今回は，特別支援教育学（肢体不自由）がご専門の藤川雅人先生に，「特別支援学校（肢体不自由）における医療職との連携」というテーマでお話しいただきました。

　はじめに，特別支援学校の現状と多職種連携の動向について説明がありました。特別支援学校の中でも児童生徒の障害の重度・重複・多様化が進んでおり，多職種との連携が必要とのことでした。続いて，医療職のうち，特に理学療法士との連携に焦点化し，理学療法士の助言の活用によって，教師の専門性が向上する可能性を示唆されました。さらに，医療的ケアにおける看護師との連携について取り上げ、教師と看護師との情報共有の問題点をご自身の調査・研究のデータをもとに指摘されました。近年，医療的ケアに関する法律が整備されつつありますが，それらの効果的な運用にはまだ課題も多いことがわかりました。

　質疑応答では，特別支援学校教諭の免許，学校内における養護教諭や医療職との役割分担や連携のあり方， 教員の医療的ケア研修の実態など，さまざまな角度から質問が出ました。藤川先生は具体例を示しながら回答されましたが，一貫して，子どもの教育の充実が第一，チーム学校としての取り組みが重要，とおっしゃっていた点が印象的でした。教員養成をになう教育学部において共有すべき情報や課題が数多く提示された，有意義なアカデミックカフェでした。