平成30年度 第11回教育学部アカデミックカフェを開催しました。

公開日 2019年10月24日

「第11回 教育学部アカデミックカフェ」を開催しました。

 島根大学教育学部では、平成24年度(2012年度)より、各教員が取り組んでいる研究活動のエッセンスを紹介しながら相互交流を深め、さらなる研究・教育活動の活性化に資することを目的として、「アカデミックカフェ」をこれまでに計10回開催してきています。
 このたび、第11回目となるアカデミックカフェを下記のように開催し、芸術表現教育講座(美術教育)の新井知生先生にご発表いただきました。

 

 1.発表者  新井知生先生
 2.日 時  平成30年6月27日(水)17:00~18:00
 3.場 所  島根大学教育学部 学部長室
 4.題 目  「現代美術って何 ―国際芸術祭に見る現代美術―」
 
  今回は、昨年視察に赴かれたドクメンタ14(ドイツ・カッセル市)やヴェネチア・ビエンナーレなどを中心に、世界と日本国内の代表的な国際芸術祭について、多数の写真を交えながらご紹介くださいました。また、インスタレーション、アースワークなど、「遊び心」では説明がつかないような壮大な広がりをもつ多種多様な現代美術の作品群について、概要を解説していただきました。たとえば、大理石の表面が牛乳で覆われているというヴォルフガング・ライプの作品「ミルクストーン」のような、もはやどうやって製作可能であるのかすらも想像を超える作品が現代美術の一例として紹介され、「作品そのものが、形を変え、あるいは形をなさず、それを見たり感じたりした人の頭の中に生まれるものこそが『作品』である」というお話をされました。これは「美術」という一般概念を根底から覆すものであり、この部分について講演後は哲学・歴史学・宗教学などさまざまな視点からの質疑応答が活発に行われました。

 ※アカデミックカフェは、今年度よりFD戦略センターが担当することとなりました。

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