応用期セミナー2012

 

実施日:
平成24年12月6日(木) 13:00~16:00
会場:

全   体:35番教室

グループ:教養棟403404501503603番教室

参加者:
教育学部 3年生
実習セメスターにおける基礎体験活動の取り組みを振り返り,その成果と課題を明らかにしていきました。その後,進路志向別にグルーピングを行い,それぞれの進路についての考えや情報交換,今後の大学での生活の展望などについて,4年生や院生のピア・サポーターも加えて話し合いを行い,就職等に向けての活動の意欲化を図りました。
 

(1)全体会

最初にセンター長から,

「実習セメスターでは,学校教育実習をふまえ,さらに多くの小中高等学校に行く機会をもつことで,

・多くの現場の様子や子どもたちの実際の姿を知り,より理解に努めることができる

・社会人として,多くの人の前で話したり,相手理解を深めたり,協調性を学んだりできる

・教育学部における自分の専門性を深めることができる

・これまでの学びを冷静に振り返り,進路に向けて改めて考える機会を得られる

   など,有意義に過ごすことができているのではないか。そして,4年生に向けて充実した時間を過ごすためにも,

   このセミナーにしっかり取り組んで欲しい。」

  とお話がありました。

 

  

 

 

その後,体験活動を行って得た学びや考えたことを4名の代表者に発表していただきました。

 

●右田真里奈さん

 幼稚園で活動する中で,幼児では言葉で上手に表現できない思いがあり,それをくみ取ることが大切であること,様子がおかしい子にはその理由となる背景があり,それを大切にしてこそ効果的な支援となること,1歳違うだけで精神的にも身体的にもかなり違うことを知ることができた。

庄本絵美さん

 複式教育を初めて実際に体験することができ,異年齢の子どもたちが役割をもち,主体的に活動する姿に,子ども同士の学びがあった。授業では,人数が少なくても多くの意見を引き出すような担任教師の工夫がなされていた。話し合いで考えをより深めていくあり方を今後の課題としたい。授業外での教師の仕事も体験できた。

●村上祐太さん

        教育実習前から学習支援を行っていた小学校で活動したが,実習での学びを活かし,指導者としてのあり方を意識しながら活動に臨んだ。また,先生方とのコミュニケーションを取ることにも努めた。そのような中での先生方の教育に携わる姿や子どもたちとのかかわりにおける楽しさややりがいを実感し,改めて教職を目指したいと考えた。

松尾なつみさん

 自分からお願いして臨んだ高等学校での活動であったので,改めてこれまでの体験活動は相手先で用意された枠内での活動であったことに気付いた。現場で要求される厳しい活動に取り組み,自分の未熟さやそれでも受け入れてくださった先生方の自分に対する熱い思いを知り,枠を超えて自分からよりよいものを求めて活動するべきであることを,社会人になる手前のこの時期に痛切に感じることができた。

 参加した3年生は代表4人の発表を熱心に聞き,感想を積極的に発表しました。そして発表者の活動の様子を知り,その思いに共感できたと感じました。そして,自分にもある活動体験を振り返り,もしくは自分では体験できなかった活動についての様子を知ることで,実習セメスターにおける具体的な学び -それは,実際に自分の身体を通して身に付けたその人ならではの直接的な経験-の成果の大きさを知り,自分たちの成長を実感することができました。実習セメスターを経て,とてもたくましく,落ち着いた3年生全体の姿が印象的でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)グループ別協議

全体会の後は,学校教育実習Ⅴ終了段階での進路希望によってグループ分けし,それぞれの実態に応じたねらいを設定して小グループで協議を行いました。今年度は,同様に実習セメスターを過ごし,その後の進路に向けての様々な活動を行ってきた先輩である4年生や院生の方にピア・サポーターとして参加をお願いしました。

 

 Aグループ

  現段階で,教職の志向が強い学生たちで協議を行いました。進路については,同じ県で教職を目指す同級生の考えや、教採に向けての準備など意見交換ができ,それぞれに意     欲が高まったようです。ピア・サポーターのアドバイスとして,教採に向けての心がまえや準備について,勉強友達を作ると良いなどの話を聞くことができ,将来への見通しをもつことができました。

 

 ●Bグループ

 教職か教職以外か,進路を考える上で迷っている学生たちで意見交換を行いました。教育実習やセメスターでの学校体験活動で教職を体験することで,改めて自分の進路について,同じ立場で相談することができました。自分と同じように迷っている人がいること,そしてそれを共有しながら,活動を続けながらお互いに考えることができること,ピア・サポーターも同時期には同じ悩みをもちながらも現在の進路を判断した経緯があることなどを知ることができました。

 

●Cグループ

 教職以外の志向が強い学生たちで情報交換を行いました。すでに就職活動が開始となっている現在において具体的に何をすればいいのか,また教職以外を志向している仲間に誰がいるのか,キャリアセンターの利用などについて知ることができました。ピア・サポーターからは自身の体験談や学部で実践的に学んだことを自己分析しPRしていきたいとアドバイスをいただきました。

 

●Dグループ

 主に進学を視野に入れている学生たちで集まり,協議を行いました。進学を考えている人が周囲には少ないことから,相談や情報交換できず,同様の不安を持っていることが確認できたり,具体的に何をすればいのかをピア・サポーターから伺い,今後自主的に意見交換を続けていこうなどと、前向きの意見が語られました。

 

    

 

 

)まとめ

セミナーを終えて,アンケートによる個人での振り返りを行いましたので紹介します。

 

・発表の学生が大きく成長していることを感じた。振り返って自分はどのような体験をし,どのような学びを得て成長しているのか考える機会となった。よい刺激を受けた。
・それぞれが違う体験をしており,その様子を知ることで,幅広い学びを共有することができた。他人の成果や課題が自分のものと重なり,より理解を深めることができた。
・私たちの行う体験活動は「お客様」という感じでとても感謝されることが多い。そのような環境の中で自分から学ぼうという意識が少しずつなくなっていたような気がする。自分から動き,納得できるような活動を行うことで味わえる達成感を大切にしたい。
・今後の進路に向けての悩みや考え方を専攻を越えて共有することができ,不安も少し減り,うれしく思った。同時に,考えているだけではなく,行動に移さなくてはいけないとも感じた。自分の進路に向けて積極的になりたい。
 

 

時間が限られ「もっと協議を行いたい」という声が多くありました。しかし,今後の展望を具体的にもつ機会となり,決意を新たに残りの期間を有意義に過ごせることと思います。

 

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