発展期セミナー(4年生対象の基礎体験活動の総括)

実施時期
平成22年9月24日(金) 13:00~14:00
会 場
教育学部35番教室
参加対象
教育学部 4年生
これまで取り組んできた4年間の基礎体験領域での学びを振り返りながら、一人ひとりがこれまでの体験活動の確認をし、その成果と進路決定への影響度などを明らかにしました。

 前年度までは、12月初旬に行っていましたが、体験時間数不足学生の支援や、4年生後期の過ごし方の説明のために9月中に行うことにしました。

(1)体験時間数の確認と趣旨説明
 まず、各自が個人の活動時間集計票をもとに、これまでの体験活動時間数の確認を行いました。その後、教育支援センター専任教員から、体験時間数の卒業要件や4年生の体験活動の現状等について詳しく説明を受けました。

基 礎
 
学 校
 
臨 床
 
合 計
選 択
必 修
標 準
470
360
110
380
150
1000
平 均
637.5
523.3
114.2
352.6
147
1137

基礎選択体験(含専攻)状況
・2000時間以上 1人
・1000時間台   8人
・360以上1000時間未満 111人
・360時間未満  55人

(2)基礎体験アンケートについて
 後半では、基礎体験活動での4年間の学びを振り返るアンケートを行いました。まず、基礎体験活動でねらう10の力(学校理解、子ども理解、教科基礎知識・技能、学習支援の指導技術、リーダーシップ・協力、社会参加、コミュニケーション、探求力、社会の一員としての自覚、リテラシー)について自己評価をし、さらに基礎体験活動が、進路決定や教職志向、生き方や自己のあり方にどのような影響を与えたかについても振り返りました。

《アンケートより》
【生き方や自己のあり方への影響について】
項 目
割合(%)
かなり影響を与えている 36.8
多少影響を与えている 48.8
どちらとも明確にはいえない 6.6
ほとんど影響を与えていない 7.8
  • 自分の考えをきちんと伝え、人の考えを聞き入れながら一つのものを作り上げていく面白さや難しさを感じることができた。
  • 長期間継続的に活動をしたので、様々な生徒と関わることができ、生徒の成長を見ることができた。
  • 以前は苦手なことにはできるだけ関わらなかったが、子どもの前に立つことで、苦手な事にも取り組むようになり、少し苦手が克服でき、前向きになってきた。
  • さまざまな活動を行うときに、自分の中できちんとめあてや目標をもつようにし、行動に意味をもつように心掛けるようになった。
  • 人との関わりや問題への対処など学校の中で起こる様々なことに直面する中で、自分に足りないものを自覚することができた。
  • 企画などをすることを通して、自分の役割を考えることができた。
  • 集団の中で自分はどういう役割を担うべきなのかを考える必要があり、その役割を果たす大切さを学んだ。
  • 見通しをもつことの大切さやリーダーとしての責任について学ぶことができた。
  • 学校という組織がどんなものかということや、子どもへの指導の難しさ、楽しさ、奥深さを実感し、教職志向が強まった。
  • 地域の方々の思いを感じ、教員として地域の方とどのように関係作りをしていくべきかを考えさせられた。
  • 社会人としての自覚や責任をもつきっかけになった。自分がどういう仕事をするのかを知る機会となり、社会にでる覚悟ができた。

【進路決定を行う上での影響、教職志向の変化について】

項 目
割合(%)
かなり影響を与えている 29.3
多少影響を与えている 36.6
どちらとも明確にはいえない 16.4
ほとんど影響を与えていない 17.7

 

項 目
割合(%)
教職志向に影響を与えていない 33.7
教職を志す気持ちがより一層高まった 39.8
教職を志していたが、諦めた 4.8
当初は教職を志していなかったが、教職を志すようになった 7.2
当初から教職を志しておらず、現在も気持ちに変化がない 14.4
  • 現場で活動をして、改めて進路に対する思いが強くなった。
  • 実際に子ども達とふれあって、より教員として働く希望が高まった。
  • 中学校か小学校で迷っていたが、体験を通して中学校への思いが増した。
  • すべての活動が、今の進路に繋がっている。
  • 活動を通して自分を見つめなおす事ができた。
  • 子どもと関わることの大変さや喜びがわかった。教職に対して興味をもつようになった。
  • 通年で活動を行い、子どもの成長を実際に見ることができ、先生になりたいと思えるようになった。
  • 教職に対する疑問がなくなり、教師のよさを感じとることができた。
  • 様々な職種の人がおり、交流をしていく中で進路の話も聞くことができた。
  • 特別支援教育の楽しさ、やりがい、難しさを知った。
  • 現場の仕事を知る事ができたり、先生方と直接話ができたりして刺激になった。
  • 企画や問題解決のために考えたり話し合ったりすることに強い興味があると気付くことができた。
  • 自分の特技を活かすことができるとわかった。

【その他】

  • 事前や事中、事後の時間をしっかりとってもらったので、課題意識をもちながら活動に向き合うことができた。
  • 基礎体験活動を通して人とコミュニケーションをとる楽しさや仲間ができる喜びなどを感じられるようになった。教師になる上だけでなく、一社会人として必要な力を少しは身に付けることができたので、積極的に参加してよかった。
  • 1000時間体験を通して大きく成長できたと思うので、これから先学んだことを忘れずに、生かしていけるように日々努力をしていきたいと思います。
  • 基礎体験活動を通して、大学生だけで得なく、地域の方、先生などたくさんの立場の人と出会うことができ、視野を広げて社会を見ることができるようになったと思う。

(3)おわりに

 これまでに行った様々な基礎体験活動を振り返ることにより、身に付けた資質や能力、自己の成長などを改めて確認できたようです。アンケートの結果より、4年間の基礎体験活動が、自己のあり方や進路決定に与えた影響も大きく、学生にとって有意義なものになっていると感じています。

 これからは、学生自身がそれぞれの進路において、身に付けた力を生かし、より一層成長することを願っています。