入門期セミナーⅠ

ねらい:

教師力・人間力育成の基盤となる教育体験活動「1000時間体験学修」の全体像を把握し、4年間の大学生活の見通しを持つ。

これから学生生活を共にする同級生と交流を深め、円滑な人間関係を築く。
4年間をかけて育てる「教師力」パワーアップの見通しを持つ。
実施日: 平成21年4月18日(土)~4月19日(日)
会場:

島根県立青少年の家「サンレイク」 【出雲市小境町1991-2 ℡(0853)69-1316】

参加者:

島根大学教育学部1回生171名,学生スタッフ35名,教職員13名,合計219名

4月18日(土) 【開講式】

開講式では,まず高岡学部長の挨拶を聞きました。続いて,入門期セミナーⅠのねらいについての説明と2日間お世話になる先生方や学生スタッフの紹介をしました。

 

研修1 【「1000時間体験学修」における教育体験の意義について】

「1000時間体験学修」における教育体験の意義をはじめ,「基礎体験領域」「学校教育体験領域」「臨床カウンセリング体験領域」についてのくわしい説明を,担当の先生方よりしていただきました。また,今年度より始まる「環境寺子屋」の説明や活動内容の紹介もしていただきました。

 

研修2 【大学生活と基礎体験活動について ~先輩に学ぶ~】

基礎体験活動の実際を,学生スタッフが劇や小グループのディスカッションで分かりやすく教えました。特に、劇では事前指導・事後指導の大切さや,子どもとふれあうことの楽しさが感じ取れたし、ディスカッションでは大学生活全般についての疑問や心配事にも答え,教師力や人間力を育てるための体験学修や今後の大学生活の見通しが持てました。
 

研修3 【基礎体験学修の出会いの場の演出と仲間づくりについて】

学生スタッフのリードにより,さまざまなレクリエーションやゲームをしました。90分間があっという間に過ぎると共に,これまでの緊張がほぐれ1年生同士の仲間意識が強く感じられるようになりました。

 

研修4 【大学生としての一般常識とマナー】

基礎体験活動に参加する上で必要な一般常識と社会人としてのマナーについて,演習を通して実践的に学びました。特に,受け入れ先への電話のかけ方やメールの打ち方など,初めて知ることも多くとても参考になりました。

 

研修5 【選択体験活動】

宍道湖での湖面活動,施設周辺の散策活動,施設を利用した軽スポーツなど,さまざまな体験活動を班で選択して行いました。自然の中での体験を通してさわやかな汗をかくとともに,班の仲間とのコミュニケーションも深めることができました。

 

研修6 【 基礎体験活動記録票の記入及び臨床カウンセリングアンケート 】

①基礎体験活動記録用紙の記入
これから行う基礎体験活動の記録票の記入について説明を受けました。また,このセミナー全体を振り返り,セミナーで得た学びや今後の体験学修における自己課題などを記録票に書きました。

②臨床カウンセリングアンケート        
2年生から履修する「臨床カウンセリング領域」にむけての事前アンケートを行いました。多くの設問に答えることにより,授業への関心が高まりました。

 

【閉講式】

小川センター長より,入門期セミナーでの学びを今後の学修や大学生活に生かしていき,4年間で「教師力」をパワーアップしていくことについての話がありました。また,1年生代表よりお世話になった学生スタッフや先生方に感謝の言葉が述べられ,学生スタッフからも応援メッセージが伝えられました。

 

<一年生の感想>

○このセミナーに参加するまでは,まだ学生なので高校生と何も変わった気がしていませんでしたし,それで構わないと思っていました。しかし,この研修の中で,1年生のうちから1000時間体験学修プログラムを通して,自分自身が“教わる立場”から“教える立場”に変わっていくことを知り,もう自分は大人としての自覚を持たなければならないと実感しました。また,マナー研修を受けたことで自分の常識のなさを痛感しました。これを機にもっと常識ある大人を目指したいと思います。

○一番印象に残っているのは,学生スタッフの皆さんです。さまざまな研修を企画し,活動しておられる姿がとても生き生きしておられたし,とても頼りになり尊敬しました。1000時間体験学修のことも,正直言うととても大変そうで面倒になるだろうと思っていましたが,先輩の話を聞いていると「とても楽しいよ」と本当に目をキラキラさせて言っておられたので,私にも絶対出来ると思えるようになり,これからの体験が楽しみになりました。

○入門期セミナーでは,1000時間体験学修についての全体像をつかむことができたし,先輩方から大学生活全般についての話を直接聞くことができたので,大変充実した時間を過ごすことができました。また,先輩達の姿を見て,人のために何かをすることや教えるということの大切さが伝わってきました。そして,とても楽しそうに活動されている姿を見て,来年は私も先輩としてこの入門期セミナーに参加したいと思いました。その場でも,今回得たものとは違った何かを得ることができたらいいなと思います。

<学生スタッフの感想>

○学生スタッフとして初めて入門期セミナーⅠに参加しましたが,自分の1年生のころを思い出して懐かしく思いました。何度も話し合い,練習し修正した甲斐あって,本番では期待以上に盛り上がり大成功でした。先生方や他の学生スタッフからたくさんほめてもらい,自分にさらに自信をつけることができました。1年生の中で「私もこんなふうに人前でしゃべれるようになりたい。」と思ってくれる人がいたら嬉しいです。今後は,学校生活においても先輩として1年生に頼られるよう頑張っていきたいです。

○学生スタッフとして2度目の参加でしたが,今年も刺激し合える仲間が多くいて,共に活動を創り上げていく中で多くのことを学びました。特に,レク指導において,レクの種類ややり方を教える前に,まずレク自体の楽しさを体感させてから創り上げていくという方法は参考になりました。また,3年生として教える立場になったことで,相手に伝わりやすい話し方(口調,強弱、スピード,抑揚)はどうすればよいのかなど,これまであまり気にしていなかったことの重要性にも気付きました。自分自身の目標は「自分の活動に持ち帰る」だったので,ここで学んだことを今後の活動で生かし伝えていきたいと思います。