充実期セミナーでは,まず全体会を行い,2年生の全体的な取組の傾向(体験の平均時間256時間,最高856時間)と,これまで2年間の卒業生の進路と 基礎体験活動の時間数の関係について話しました。現役で教員採用試験に合格した学生は2年生修了段階でかなりの体験時間数を積み上げ,さらに3・4年生に おいても学校での体験を中心に体験を重ねているという話をすると,聞いていた学生の表情は引き締まり,最後の学内資格を有する4年生からのメッセージに は,身を乗り出して聞いていました。
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この後のグループ別活動では,今年度は,体験時間数がほぼ同じ学生でグループ分けをし,それぞれの実態に応じた課題設定をしました。100時間未満の学生のグループは,ワークシートを使いながら,入学当初の基礎体験に対する思いと今の思いを比較したり,なぜ体験が進まないのかを自己分析したり,他者の考えを聞いたりし,最終的には今後体験活動を進めて行くための具体的な解決方法を一人一人が考え,活動を締めくくりました。100~200時間,200~300時間のグループでは,それぞれ1年半の基礎体験領域での活動を振り返り,自己分析を行うとともに,グループ別協議で学びの成果や新たな課題などを他者と比較することで,自己の活動について理解を深めるとともに,これからの活動への意欲を高めたり,課題を設定したりすることを行いました。300時間以上活動を積み上げているグループは,「学年行事を計画しよう」という企画書作りの課題の下,学年の設定,活動のねらい・内容・時間設定について話し合いました。そして,今までの体験を通して「企画力」がどれくらい育っているのかを確認しながらの作業を通して,今後つけていかなければいけない資質・能力について考えました。 |
1000時間体験学修も6年目を迎え,受入先も拡大し,自分の好きなものばかりを選ぶだけでも卒業要件を満たすことができるようになり,なぜ体験をするのかということを考えない学生も少なからず出てきています。セミナーやガイダンスを通して,体験の意義を再確認してくことをしっかり行います。
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≪学生の感想≫ |
今回,自分や他の人の体験の傾向が分析でき,課題も見つかった。やはり,活動を選ぶとき,単発で自分がやりやすいものを選んでいたので,子どもと関わることも少なかったし,自分に不足している力をあまり身につけることができていなかった。「自分が何ができるのか」ではなく,「自分は何ができるようになりたいか」を,活動を選ぶときの基準とすることが今後の課題である。どうせやるのなら,自分に能力の身につくもの,有意義な経験ができるものを精一杯やることが上手な時間の使い方であると思う。 |
僕は専攻別体験以外の活動はしていません。だからといって「1000時間体験」を多く行っている人に必ずしも劣っているとは思いません。専攻別体験というくくりになっていても,その中身から,他の体験に負けないような体験を積んでいると思います。しかし,それでも基礎体験として他の活動に参加することも必要だと思います。自分の得意分野からはなれたところでの経験は,その後,また自分の得意分野の糧となると思っているからです。島大の良い所は「マルチを学べる所」だと思っています。専門分野に進む場合も,マルチを学んでいる方が有利だと考えています。その良さを最大限に活かしていきたいと思います。
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私は,今まで自分が楽しそうだと思うものだけを選んで活動してきたが,やっぱりしんどそうだと思ってもやってみないとわからないから挑戦することが大事だと思った。今の自分に足りないものは,自分を変えようという思いとガッツだと思う。きっと,今の時点で300時間をこえている人は,体験活動に対するガッツとチャレンジ精神があるのだろう。友達で体験をたくさんやっている人はリーダーシップもあるし,自己主張できるし,自分とは何かちがうと感じる。後期からはもっといろいろな活動にチャレンジして,自分を成長させたい。
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