基礎体験交流会(1・2年生を対象とした交流会)

実施日時 :
平成21年2月17日(火) 13:00~16:00
会場 :

教育学部棟 全体会→20番教室・35番教室
情報交換会→20番教室・22番教室・23番教室・演習室1ほか

(1)活動時間数の確認・趣旨説明 <全体会>
  全体を2学年混成の二会場にわけ、活動記録票の整理や活動時間の確認を行いました。

(2)実践発表 <全体会>
  2つの会場で、1・2年生それぞれから2名ずつが、自分の体験活動の実践発表を行いました。
一年間の基礎体験活動を振り返り、その意義についてもう一度考える機会となりました。

◆グループ1◆
発表要旨
社会教育施設での活動を中心に 1回生T.I
 この一年間は、主に社会教育施設でのキャンプ等の支援活動を行ってきました。そこでは、企画を作り上げることの難しさや、上級生との経験の差も感じました。そんな中、雨で屋外での活動が中止になったときに聞いた「雨だからできることを楽しもう」という言葉で目からウロコが落ちた気持ちになったことや、初めはなかなかうちとけてくれなかった子が、活動の最後では「友達ができてうれしかった」と笑顔を見せてくれたこと、「子どもにここでしかできない貴重な野外体験をさせてやりたい」という保護者の気持ちを聞いたことなど、一つ一つの小さな関わりが、貴重な体験となりました。これからも自分自身を成長させられるように挑戦を重ねたいと思います。

ビビットひろばの活動を中心に 1回生M.F
  この1年間、社会教育施設や附属小学校・島大ビビットひろばの活動に参加してきました。これは、大学構内でさまざまな企画を催し、地域の子ども達を招待する活動ですが、子ども達と関わる時間は,実際はとても限られています。ですから、初めは自分が子ども達とコミュニケーションをとることを第一の目標に参加してきました。しかし、回を重ねるにつれ、その目標を見直す必要性に自ら気づきました。子供たち同士のコミュニケーションの手助けを心がけ、言葉かけの大切さや奥深さを,身をもって学んだほか、トラブルの対処を含めた綿密な企画の立案など、充実して楽しい時間を過ごすために多くの配慮が必要なことを学びました。この1年で得た経験を、今後の体験活動にいかして行きたいと思います。

「教師を目指す自分」の成長 2回生K.K
 これまでの活動を振り返ってみて、教師を目指している自分に必要不可欠だったと思われる「気づき」をいくつかはっきりと感じました。たとえば、「認め合うこと」の大切さです。これは子どもたちの成長を願うから「認める」だけではなく、「認めること」、つまり「受け入れること」から人同士の信頼がうまれることや、「認めること」が自分の成長につながることが実感できました。教師というとどうしても完璧な人をイメージしがちですが、まずは人間らしい教師を目指し、子どもたちと共に育つことを大切にしたいと思います。子どもたちに寄り添い共に自分自身も育っていこうという姿勢が大切だと実感しました。3回生では、学校理解や授業のスキルアップを目標にして体験学修を行い、教育実習でさらに考えを深めたいと思います。

受け身にならない体験学修 2回生K.F
  私は、今年度は学校で行われている学習支援活動を中心に行いました。私が行った小学校では事前に用意された活動プログラムに沿って授業のような形で学習支援を進めていきます。そこで学んだことは「考えること」の大切さです。実はこの活動は昨年度から継続して行っていたのですが、初めの頃は、もらったプログラム通りにすればいいや、と思っていました。しかしある日、「子どもたちが来てよかったと思える時間に」という校長先生のお話を聞き、どうすればそう思ってもらえるかを考え始めました。同じプリント学習でも、学習支援者がそばにいるなら、子どもの目的や状況に応じた支援の仕方があること、また、いろいろなプリントの活用方法があることをベテランの先生から学ぶことができました。体験活動には受け身になりがちなものもあり、1000時間体験を面倒だと感じる人もいると思いますが、どんな活動でも自分次第で変わってくるので、まずは活動に挑戦してほしいと思います。

◆グループ2◆
発表要旨
学習支援活動で学んだこと 1回生S.Y
 私は【子ども】【地域】【学校】の3つの領域のうち、【学校】の体験が不足していることから学習支援活動に登録して活動を始めました。継続した活動なので、回を重ねるごとに子どもたちへの理解が深まり、一人ひとりにあった支援の仕方があることが学べました。また、学生リーダーとして学校側と連絡調整役をしたことで、メールのやり取り・意見などのとりまとめなど、ひとつひとつの行動に社会人としての自覚や責任を意識して取り組めました。なにより、わからなくて困っている児童に「どうすれば理解してもらえるか」を自分なりに一生懸命考え、子どもに教える中で自分も学べるということを学べました。一方、勉強意欲のない子どもたちに対して、やる気をもって勉強を再開してもらうような上手な言葉かけができなかったことが課題だと感じています。この課題を解決するためにも、来年も同じ活動を続けようと思っています。

クラブ活動の支援で学んだこと 1回生 M.A
  この1年間、基礎体験活動として小学校のクラブ活動の支援活動をしました。支援といっても、コーチという立場で子ども達と接するのですが,初めはおどおどしてしまい,これではいけないと思いました。子ども達との接し方について考え、まずは信頼関係が大切だと思いました。堂々と、時には厳しく、時には楽しく、メリハリのある指導を心がけるようになり、指導者としての自覚が出てきたと思います。これまで指導される側だったのが指導する側になり、注意を促したり、やる気を出させたりする場面では、特に難しさを感じることもあり、それが今後の課題です。また、クラブ活動に参加する児童の保護者の方とのやりとりを通じて年上の方との接し方に気を遣うようになった一方で、保護者の方から温かくサポートしていただき、一年間活動してきてよかったと感じます。

継続活動でのステップアップ 2回生M.N
 1回生の時には、実習先の附属小学校以外の学校現場で年間を通して子どもたちと関わることができるということで、松江市の学習支援活動に参加しました。毎回戸惑いながらの活動でしたが回数を重ねるごとに、子どもたちと仲良くなり、教える喜びを実感できました。2回生でも、継続して子どもたちと関わりたい気持ちが強く、再びこの活動に登録し、同じ子どもたちを担当することとなりました。そんな中、今年は自分がステップアップしている気がします。具体的には、子どもたちの「できる」「わかる」を実感しながら支援ができるようになったからです。この活動を通して、学習習慣の大切さや、集中力、丁寧さなどの力をつけてがんばることを子どもたちに伝えてきましたが、自分が彼らの人生の中で少しでも役に立ったなら、とても嬉しいです。

気持ちの変化・自分の変化 2回生A.F
  基礎体験活動をして強く思うのは、単に卒業要件のためだけに活動するのはもったいないということです。自分も最初は面倒くさいと思っていたのですが、先輩たちから大きく影響受けて活動にのめり込みました。しかし、1年の後期から2年の最初にかけて突然活動に興味がなくなり、すべてに消極的になってしまいました。転機となったのは「島大ビビットひろば」です。2年生が中心となり、1年生や3年生と協力して多くの時間をかけて準備し、当日子どもたちの笑顔が見られる喜びは最高でした。
基礎体験活動のよさは、様々な『出会い』です。いろんな年齢や立場にある人たちとの出会いが、自分の力になっていると実感します。基礎体験に対して気持ちの変化はあると思いますが、前向きに取り組んでいけば自分の力を高めてくれるものだと思います。