発展期セミナー2008(4年生対象の基礎体験活動の総括)

実施日時:

平成20年12月3日(水) 15:00~15:45

参加対象:
教育学部 4年生
会場:
教養講義室棟2号館 504教室

12月3日(水)に4年生を対象とした発展期セミナーが開催されました。これまで取り組んできた基礎体験領域での学びの総括とし,一人ひとりがこれまでの体験時間の確認を行い,基礎体験活動に取り組んだ成果と進路決定への影響度などについて明らかにしました

(1)体験時間数の確認と趣旨説明

まず,各自が個人の活動時間集計票をもとに,現時点における体験活動時間の確認を行いました。その後,教育支援センター専任教員から体験時間数の卒業要件や4年生の体験活動の現状,活動を積み上げることの意義などについて詳しく説明を受けました。

≪基礎体験活動の状況について≫

 
基礎
専攻別
学校
臨床
合計
標準
370
100
380
150
1000
H20平均
530
118
380
150
1178
H19平均
487
141
380
150
1158
 

 ①昨年度の卒業段階と比較して,既に総時間数で20時間上回っている。
 ②基礎選択時間が約40時間増,専攻別体験約20時間減となっている。
 ③現段階で1000時間以上積み上げた人127名  達成率:78% 

 

(2)基礎体験活動アンケートについて

基礎体験活動での学びを集約するアンケートを行いました。入学時からの基礎セミナーごとに行っている内容に加え,今セミナーでは基礎体験活動が進路決定や教師志向,生き方や自己のあり方にどれだけ影響を与えたかについての項目を加えました。

≪アンケートより≫
【進路決定や教師志向への影響について】
○学習支援をしていて,子どもが分かったときに嬉しそうにする姿を見たり,どうやったらもっとよく分かるだろうかと考えたりすることにやりがいを感じた。

○子ども達に,自分がかかわることで少しでも影響が与えられることができたらいいなと思うようになり,そのためにももっと自分を磨こうと思った。

○子ども達が抱える不安,悩み,葛藤などに,子ども側の立場に立って受けとめ,子どもが自分で成長する機会として乗り越えられるような支援をしたいと思った。

○小学校の外国語活動に関わり,英語についてもっと深く学ぼうと思った。また,英語教育の小中連携の必要性を強く感じた。

○特別支援施設での活動を通して,子ども,保護者,教員,施設指導員の方等と,とても近い距離で活動したり,話を聞いたりすることができ,自分の進む道が明確になった。

 

【生き方や自己のあり方への影響について】
○様々な体験活動を通して,自分自身を客観的に見つめなおし,自分がどういう人間なのかを考え知るきっかけになった。

○活動の企画、運営を通して,支えてくださる人,共に喜んでくださる人,感謝してくださる人等,多くの人と関わることができ,人と関わることの素晴らしさを実感した。

○活動を通して地域の人や子ども達とふれ合うことができ,自分もこの地域の住民なんだということを実感した。

○保育体験を通して,子どもにとって親のあり方がどうあるべきか,現実的な面も加味しながら考えるきっかけになった。

○自分達で一から計画し,修正や確認を行いながら運営していく活動を通して,企画を立てることの難しさや自分の役割について考えさせられた。

○自分が企画した活動を通して,子どもが楽しむことが第一なのか,ルールをもとに活動を成功させることが大切なのかを自分なりに考えることで,臨機応変に対応することの大切さを学んだ。

 

(3)まとめ (支援センター専任教員より)

昨年度のアンケートによると,基礎体験活動の有意感は81%であり「視野が広がり自分が大きく成長した。」「体験が生きたものとして役に立った。」などが挙げられていました。有意感を感じていないと答えた人の中にも「友達が増えた。」「面接に生かされた。」などの良さを感じている人もたくさんいました。さまざまな学びを習得すると同時に,友情の広がりを持たせてくれるのも体験学修の素晴らしさです。1000時間体験学修で学んだことを宝物にし,多くの人に広げ繋げてほしいと思います。今後の皆さんの活躍を期待しています。

 

(4)おわりに

4年間の総括として行った発展期セミナーでは,これまでに行った様々な体験活動を振り返ることにより,活動を通して身に付けた資質や能力を再確認できたようです。また,4年間取り組んだ体験活動が,自分自身の生き方や進路決定に大きく影響していることに気付く契機にもなり,基礎体験活動の有意義感をさらに高めたように思います。4年間の基礎体験活動で身に付けた力を,それぞれが進む社会において発揮して自分自身を磨いていってくれることを願っています。