応用期セミナー2007

「応用期セミナー2007」を開催(3回生の学生対象)
セメスターでの基礎体験活動(学外体験活動)を振り返る

 日 時   平成19年12月7日(金) 12:45~15:00  

 場 所  島根大学・大学会館3F

 参加者  教育学部3回生

去る12月7日(金)に3年生を対象とした応用期セミナーが開催されました。セメスターでの基礎体験活動を中心に,これまで取り組んできた体験活動の体験時間を確認すると共に,体験を通して学んだことや自己の変容を振り返ったり,自己課題をもとに新たな目標を設定したりすることが大きなねらいでした。

また,今年度のセミナーでは,学生代表によるパネルディスカッションを行い,基礎体験活動を通した互いの学びを共有しました。

 

1 実習セメスターにおける基礎体験活動の時間確認

一人ひとりの学生に,これまでに体験をしてきた基礎体験時間を集計した個人記録票を配布し,体験時間の確認を行いました。それぞれが,セメスターでの体験を中心に,体験先での学びを振り返ると共に,今後の活動への見通しを持つことができました。

2 パネルディスカッション ~セメスターでの基礎体験活動を通して学んだこと~


今年度は,代表の学生4名によるパネルディスカッションを行いました。セメスターでの様々な体験を通して学んだことや自己の変容,基礎体験活動の意義などについて,1時間活発な協議が行われました。 

セメスターでの基礎体験を通しての学生の学び
(パネリストの体験発表から)

 

「やっぱり先生になりたい」~ 教職の魅力を再認識~ K・N 女性(特別支援教育専攻)

教育実習では教職に向かう意識が低下していましたが,公立の小学校での体験から教職のやりがいを改めて実感し,小学校の先生になりたいと思うようになりました。また,体験を通して常に何かを学ぼうとすることが大切だということを学び,目的意識を持って活動に参加する姿勢が身につきました。今後の課題は,保護者との関係を深めていくことです。

「子ども理解の体験活動から教職理解を深める体験活動へ」S・S女性(初等開発教育専攻)

2年生までは,キャンプなど子どもと理解を中心とした体験に参加していましたが,徐々に教師という仕事そのものに目を向けるようになり,学校現場での体験に比重が移っていきました。学年が上がるにつれて,体験の質が変化していきました。今後の課題は,体験での学びを通して,教職に関する専門性を身につけることです。

「体験活動を通して教職に対する魅力を実感」 S・M(音楽教育専攻)

卒業後は,教職に就かないと考えていました。しかし,セメスターで小学校での学習支援や中学校での通学合宿の体験を通して,子どもときちんと向き合い,叱ることができるようになりました。子どもとかかわることの魅力を感じ,教職に就くことも積極的に考えるようになりました。今後は音楽以外のことにも幅広く身につけていきたいと思います。

「やらなければならない体験から自分を成長させてくれる体験へ」 I・T(健康・スポーツ専攻)

サッカー部での活動やアルバイトなどの多忙感などから,基礎体験活動に対しては消極的でした。しかしながら,学童クラブや小学校での学習支援などの体験活動を契機にして,子どもとの人間関係をつくることの大切さを学びました。特に,子どもを指導するとき,叱ることの難しさや,励ます,期待する気持ちを込めて伝えることの重要さを学ぶことができました。

3 参加した学生の感想から

「どんな活動に行ったとしても,自分の夢に向かって学ぼうとすれば力をつけることができるんだと思いました。Kさんの学ぶ姿勢の話は自分もとても共感ができました。大事なことは,今の自分にとって,学ぶ姿勢を持ちいろいろな体験にぶつかっていくことが大切で,その後きちんとフィードバックをもらって育ててもらう経験が必要なのだと感じました。(中略)」

「教育実習やセメスターを通して,それぞれがこれまで自分が考えていたこととは異なるいろいろなことを感じたり考えたりしているということが分かった。これまで大学の講義で学んだこととは違う現場での学びは体験として,自分の身になっていくように感じられた。そして,これからは,今まで大学で学んできた知識や専門を現場での学びにつなげていくことが必要だと思う。(中略)このように時間をとって考える機会を与えられ普段は話をしない人たちの話を聞いたりすることで少し立ち止まり考えを深めるきっかけになったように思う。」

4 充実期セミナーを終えて(まとめ)

この度のパネルディスカッションでは,学生自身が体験をしてこそ実感できる学びや自己の成長にかかわることを,自分の言葉で素直に発表していたのが大変印象的でした。フロアの学生たちも,パネリストの学生の体験を通しての学びに触れることで,自分自身の体験の質や意味を問い直すことになったようです。

今回のセミナーで学生たちは,教育実習や学外での体験を関連させたりつなげたりしながら,今後の進路に対するイメージを広げ,基礎体験活動に対する課題を明確にすることができたようです。
このセミナーを通して,様々な体験活動への参加が自分の可能性も広げることにつながるというメッセージも受け止めてもらえたのではないかと思いました。