第1回サポートマイスター講演会

「教師に求められるカウンセリングマインドとは」
講師:島根県立松江教育センター教育相談スタッフ企画幹 繁浪啓子先生

ねらい:

教師が子どもの心に寄り添いながら、子どもの気持ちを理解していくカウンセリングマインドについて知り、教育相談等をとおした指導のあり方について考える。

 
実施日:
平成19年7月10日(火)17時30分~19時00分
場所:
教育学部棟1F 多目的実験室
参加者:
16名

いじめや不登校等さまざまな問題をかかえる教育現場において、教師が子どもの心に寄り添いながら、教育相談等をとおし、子どもの気持ちを理解していくことはとても大切なことです。今回のサポートマイスター講演会では、繁浪啓子先生を講師としてお招きし、信頼関係を築く簡単なゲームや、これまでの豊富な相談事例をもとにして、カウンセリングマインドについてわかりやすくお話していただきました。



★言葉を使わないで誕生日順に並ぶゲームの様子

学生の感想①

今日はとても役に立つ話しを聞くことができ、自分の考え方の幅が広がったと思います。繁浪先生の笑顔で温かい話し方は、とても人柄が表れているなと思いながら聞いていました。カウンセリングマインドというと何か難しいような気になりますが、いかに相手を受け入れ、相手の気持ちに寄り添うということが大切だということを学びました。私が高校の教師になった際も、今日の話しを思い出して生徒理解の手助けにしていきたいです。



★握手をして「ウシとウマ」の物語を聞いて手をたたくゲームの様子
学生の感想②

私が今日のお話の中で、最も印象に残ったことは「Iメッセージ」であった。今日改めてお話を聞いて自分の発言を振り返ってみると、子どもたちとうまくかかわれたと思うときは、Iメッセージで伝えていることが多いと感じた。これからも教師という立場でなく、人間と人間との関わりを大切にして、誰とでも気持ちのいい関わり方をしていきたいと思う。



学生の感想③

人はそれぞれ考え方も価値観も違うから、相手の心の世界を受けとめ、相手の立場に立って考えることはなかなか簡単ではないと思いました。でも、初めから「それはいけないこと」「こうしなければいけない」と既成概念を押しつけるのではなく、「そうかそう思ったのか」「辛かったな」などと自分を受けとめてもらえると、この人なら私を分かってもらえるかもしれないという気持ちになります。日々の生活の中で忙しかったり自分に余裕がなかったりすると、どうしても表面だけの解決を急ぎがちだけど、相手と向き合って根気強く目を向け耳を傾けることが大切なんだと思いました。


学生の感想④

不登校の子どもを持つ親の複雑な気持ちが紹介され、その部分を支えたり安定するよう手助けしたりすることが大切だとわかった。また、IメッセージとYouメッセージの話しはとても参考になった。もし自分が何か注意されるとしても、頭ごなしに「あんたは!」と言われると聞きたくなくなると思うので、一呼吸置いて「こんな風に感じたよ」と気持ちを伝えられるようになりたい。子どもがいつも“平和”なわけではないというのは、常に心に留めておかなければいけないと思った。


繁浪先生は、かれこれ20年余にわたり「教育相談」関係の職務に就かれ、現在松江教育センターの指導主事(兼)企画幹として勤務されています。教育相談・生徒指導にかかわる豊富な実践者として、県内有数の指導者です。数々の実績を積んできておられ、豊富な相談事例の中から、確かで説得力のあるお話をしていただきました。