平成27年度 第8回FD研修会を開催しました。

平成27年度 教育学部 第8回FD研修会を開催しました。

 日 時 : 平成27年9月30日(水)14:30~15:15
 場 所 : 教育学部棟5階多目的ホール
 題 目 : 「読みたくなる科研申請書の作成法〜デザインの立場から」
 出席人数: 26名

 

 今回のFD研修会は、本学部芸術表現教育講座の小谷充教授より、「読みたくなる科研申請書の作成法」と題して、ご専門のデザインの観点から、科研申請書を作成する場合の「マナー」と「トーンへの配慮」についてご教示いただきました。
 毎年9月から10月にかけてのこの時期は、大学教員にとってしばしば「科研申請書」の作成に追われる時期です。そうしたなかで、今回の研修会では、科研費の査読者の立場に立った場合、「読みやすさのマナー」を守った申請書とはどのようなものか、また、「申請書としての適切なトーン」とはどのようなものかについて、フォントの選択、ポイント数の指定、字間、行間のとりかた、階層化のコツなど、具体的な事例を含めて手ほどきをいただきました。
 小谷教授によると、従来、「読みやすさのマナー」というのは、活字を組む職人の仕事に委ねられていました。しかし近年、コンピュータの発達で、デスクトップ・パブリッシング(卓上出版)が一般化してくると、この「読みやすさのマナー」が、パソコンを扱う個人々々に委ねられるようになり、書類を作成するわれわれ一人ひとりが、「言いたいことを好きなように表現する」のでなく、「読み手にとっての読みやすさ」を配慮して表現しなければならないようになってきました。特に、科研申請書は、書類作成上の規制が少なく、自由度は比較的大きいのですが、しかしその分、書類の作成者が、「読みやすさのマナー」や「申請書としての適切なトーン」を守らないと、〈査読者にとって読みやすく、理解しやすく、全体構造を把握しやすい申請書〉を仕立て上げることができないことになります。
 今回の研修会は、科研費採択率の向上に貢献するものであることはいうまでもありませんが、それだけでなく、もしかしたら、科研費査読者の負担軽減にもつながる内容であったのではないかと思います。