百留 康晴

iro-pen 

HYAKUTOME Yasuharu(教授)

1974年12月生

自己紹介・アピール

文章を読んだり、話を聞いたりして内容を理解できるのはなぜでしょう。通常我々は文章や話に対して直接内容の理解へと進んでいきます。しかし内容の理解は言葉の意味や文法の把握によって導き出されているのです。内容の理解へ進む前に少し立ち止まって、そのような内容を作り出す言葉の意味や文法のあり方に目を向けてみませんか。きっと今までとは違った世界が目の前に広がってくるはずです。

教育・指導分野

学部:言語文化教育講座 言語教育専攻・国語教育コース

大学院:教育学研究科(教職大学院)兼任教員 

専門分野およびキーワード

日本語学(日本語史、複合動詞、語彙意味論)

現在の研究分野・テーマ

 私は語彙や意味の移り変わりという視点から日本語の歴史を研究しています。中心となるテーマは「日本語における複合動詞の成立と展開について」です。
 日本語には「持ち上げる」「見回す」など複数の動詞からなる複合動詞が数多くあります。この複合動詞は単語でありながら複雑な意味内容を形成し、日本語の動詞表現に多様性を与えています。複合動詞は欧米の言語には見られず、アジアの言語に見られますが、日本語における複合動詞は特に発達していると言われています。
 なぜ日本語に複合動詞があるのかということを学生時代からずっと考えてきました。現在では日本語の自分の見たことをより視覚的に表現したいという性質によるものではないかと考えています。複合動詞がどのように生まれ、古代から現代にいたるまでどのように展開してきたのかということを歴史的な視点から解明したいと考えています。

最近の研究成果

著書
◆2015 「古代日本語複合動詞における語彙性の検討」斎藤倫明・石井正彦編『日本語語彙へのアプ ローチ』おうふう
学術論文
◆2012 「上代中古における「~見る」」『国語教育論叢』21
◆2013 「<見立て>から見た複合動詞」『日本認知言語学会論文集』13
◆2015 「有対他動詞「漏らす」の派生について」『国語教育論叢』24
  「アスペクト複合動詞「~漏らす」の歴史的検討」『島根大学教育学部紀要』49
◆2016 「『源氏物語』と「~漏らす」の発生について」『国語教育論叢』25
◆2017 「中古における「~わづらふ」の文法化について」『国語教育論叢』26

担当授業

学部:
日本語学内容構成基礎研究、日本語学A:日本語概説、日本語学BⅠ:日本語史、語彙・文法教材研究、日本語学BⅡ:日本語史、初等科国語科内容構成研究

大学院:
現代的課題に対応した授業デザイン論

最近の社会的活動・地域貢献活動

2013  教員免許状更新講習講師
2015  教員免許状更新講習講師
2011~ 島根県立松江高等看護学院非常勤講師
2013~ 島根県立大学松江短期大学部非常勤講師

メールアドレス

yhyakutome@ (@の後に edu.shimane-u.ac.jp を付けて送信下さい)

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