縄田 裕幸

NAWATA Hiroyuki (教授)

1972年5月生

自己紹介・アピール

 英文法に苦手意識を持っている人は, たくさんいらっしゃるでしょう。外国語である英語を学ぶ時に文法は避けて通れませんが,与えられた規則を機械的に覚えるだけの文法学習は楽しくないばかりでなく,英語力の向上にもつながりません。しかし,英語の本質的理解に基づいた文法の探究は,私たちを知的興奮の世界へといざなってくれます。「英文法をもっと面白く」が私の研究室のテーマです。みなさんもいっしょに学んでみませんか。

教育・指導分野

学部:英語科教育専攻

大学院:教育学研究科(教職大学院)兼任教員 

専門分野およびキーワード

英語学・言語学(統語論, 英語史, 日英対照言語学)

現在の研究分野・テーマ

 現在の英語の文法体系がどのように成立したのかを,生成文法という言語理論を用いて歴史的な観点から研究しています。たとえば,疑問文や否定文で使われる助動詞のdoが英語に定着したのは今から300年ほど前で, 英語の長い歴史の中では比較的最近のことです。それ以前のシェイクスピアの時代では, Study you English?のような疑問文や,I study not English.のような否定文が使われていました。英語の文法はいつ,どのように変化したのか,そしてそれはどのようなメカニズムで引き起こされたのかを,英語以外の言語とも比較しながら考えています。

最近の研究成果

○著書・訳書
『言語はどのように変化するのか』,開拓社(共訳)(2019)
『ウィズダム英和辞典』第4版, 三省堂(編集委員・分担執筆)(2019)
『前置詞と前置詞句, そして否定』(英文法大事典シリーズ第5巻), 開拓社(共訳, 責任訳者)(2018)
○学術論文
“Quirky Subject Experiencer Constructions as Locative Inversion,”『近代英語研究』35,111-135.
「後期近代英語における残留動詞移動とknow類動詞の文法化」, 『島根大学教育学部紀要』51, 69-79. (2017)
““Complementizers” and the Right Periphery of Japanese,” Studies on Syntactic Cartography, ed. by Si Fuzhen, 425-446, China Social Sciences Press. (共著)(2017)
「英語主語位置の通時的下方推移分析」,小川芳樹他(編)『コーパスからわかる言語変化・変異と言語理論』,107-123, 開拓社. (2016)
「I know not why—後期近代英語における残留動詞移動」,田中智之他(編)『文法変化と言語理論』,192-206, 開拓社. (2016)
“On the Quotative Complementizer –Tte in Japanese,” Semantics-Syntax Interface 3, 1-29.(共著)(2016)
○その他
“Review: Middle English Verbs of Emotion and Impersonal Constructions: Verb Meaning and Syntax in Diachrony, by Ayumi Miura, Oxford: Oxford University Press,” Medium Ævum 86, 374-375. (2017)
“Review: The Early English Impersonal Construction: An Analysis of Verbal and Constructional Meaning, by Ruth Möhlig-Falke, Oxford: Oxford University Press,” 『近代英語研究』  32, 137-147. (2016)
平成28年度版New Horizon English Course(中学校外国語科文部科学省検定済教科書), 東京書籍(編集協力者)(2016)
『最新英語学・言語学用語事典』, 開拓社(分担執筆)(2015)

担当授業

学部:
 英語コミュニケーションBIII, BIV(英作文), 英語学AI(概説), 英語学D(英語史),英語学E(統語論),英語科内容構成研究A(教材研究)

大学院:
現代的課題に対応した授業デザイン論,教育素材の研究と新しい教材開発

最近の社会的活動・地域貢献活動

日本英語学会編集委員会委員(2019-)
鳥取市教育センター運営協議会会長(2018-)
近代英語協会理事(2016-)
日本英文学会大会準備委員会委員(2015-2018)

メールアドレス

nawata@ (@の後に edu.shimane-u.ac.jp を付けて送信下さい)

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