多様な教育的アプローチの体験・英語力向上に向けての韓国英語村研修プロジェクト

( 2014年度)

プロジェクトの名称

多様な教育的アプローチの体験・英語力向上に向けての韓国英語村研修プロジェクト

プロジェクトの概要  グローバル人材の育成が叫ばれる中、本学部学生・院生にも多様な価値観・教育的アプローチ、異文化対応力・英語運用能力の向上が求められている。アジアにおける英語教育先進国である韓国を訪れ、自治体が設立した英語のみを使用する研修施設・英語村に滞在し、韓国をはじめとする他国の大学生と共に英語での研修を受けると同時に、宿泊施設で寝食を共にすることにより、本学の学生・院生にて文化を越えての他者理解、実践的英語運用能力の向上の機会を提供する。
 さらに、韓国の小中学校を訪問し、授業見学や教員との意見交換を通して、他国における様々な教育的アプローチを学ぶ貴重な機会を提供する。上記のことを含め、1000時間体験学修としても、学生は非常に多くの事を学ぶことが出来ると期待される。
プロジェクトの
実施状況
 実施日:2014年11月23日~11月30日
韓国最大のPaju英語村における英語研修
   アジアの英語教育先進国である韓国の自治体が設立する英語村に滞在し、韓国の学生と共に英語での研修を受け、また宿泊を共にすることにより、英語運用能力を高めるだけでなく文化を越えての協働プロジェクト・意見交換等を実施した。
韓国の小学校における英語授業の見学
   韓国の小学校を訪問し英語の授業を見学することにより、様々な教育的アプローチを学ぶことができた。
韓国文化研修(ソウル) 
   英語村だけではなく、韓国の首都ソウルを訪れ、韓国の様々な文化・生活様式を体験することが出来た。
上記①~③を含め、1000時間体験学修として実施 
  参加人員:学部生・現職院生5名、引率教員2名
研究組織
所属・職 氏名 専門分野
教育学部・教授 ○槇原 茂 共生社会教育講座
教育学部・教授 縄田 裕幸 言語文化教育講座
教育学部・准教授 大谷みどり 言語文化教育講座
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)
日韓学生交流の意義:
   竹島や慰安婦の問題等、政治的には複雑である両国の大学生が、本研修中は机を並べて学び、また寝食を共にする事で非常に親しくなり、研修後もSNS等を通して交流が続いている。昨年度、本研修に参加した学生も韓国の学生との交流が続いている。外交面では複雑な両国の間で、これからを担う大学生が、英語を共通語として楽しく語らうことができるというのは、両国の将来にとって大切にすべき機会であると思われる。
近隣諸国における英語教育からの、学びと刺激
   今回のプログラムでは、韓国の積極的な英語教育への取り組みに関して、3つの視点からの学びがあった。一点目は、「英語村」という学びの場である。そこに足を一歩踏み入れると、英語を使わざるを得ない環境が作り出されており、かつ強制的にではなく、楽しく、また体験的に学べるという点が、これから教員を目指す学生には、非常に大きな学びとなった。
 二点目は、韓国の小学校で英語の授業を見学することにより、韓国の初等教育における英語の取り組みを直接体験することが出来、さらに授業の様子だけではなく、授業が行われた英語ルーム、教材や英語図書のスペース等、教材や施設の在り方からも多くを学ぶことが出来た。日本の初等教育においても英語教育の在り方が大きく変わろうとしており、また韓国の英語教育が参考にされていることからも、今回のプログラムは、参加学生にとっての学びは大きいと思われる。
 三点目は、韓国の大学生との協働授業・共同生活からの学びである。参加学生は協働授業を通して、韓国の大学生の英語のレベルの高さ・授業への積極性を痛感していた。ショックを受けた学生もいたが、自分たちと同じく英語を母語としない韓国で、どのように英語が学習されているかを知りたい、自分たちももっと積極的に英語に取り組みたい、と今後に向けて、貴重な刺激を受け、新たな目標が生まれたと思われる。
共通語として、コミュニケーションツールとしての英語の重要性
   韓国の学生の英語のレベルの高さを実感しながらも、協働授業・共同生活を通して、共通言語としての英語でのコミュニケーションの重要性、そして英語で伝わることの楽しさを実感出来たと、殆どの参加者が感想を述べている。これまで、勉強の対象であった英語から、コミュニケーションツールとしての英語への、大きな意識転換が出来たように思われる。研修中も、また研修後も、「これからは、もっと英語学習に積極的に取り組み、もっと話せるようになりたい」と述べる参加学生が殆どであった。 
求める教師像の確認:英語を学ぶ意義を再認識すると共に、小学校教員・英語を使う教員として目指すゴールを再確認できる貴重な機会となった。
①~③の点に見られるよう、1000時間体験学修としても学生には非常に多くの学びがあると思われる。
成果は学部の紀要、国際交流委員会による冊子等に掲載・公表