教員を目指す学生を応援するための時間&スペース「水曜倶楽部」の開設

( 2014年度)

プロジェクトの名称 教員を目指す学生を応援するための時間&スペース「水曜倶楽部」の開設
プロジェクトの概要
◆日時:原則,毎週水曜日午後
◆場所:教師教育研究センター 学生ワークステーション 
教職に関する不安や悩みの相談対応
教職仲間と担当講師との勉強会・ディスカッション等の実施
教育学部の学生の参加も可能(他学部生の発奮効果につながる)
教員採用試験情報資料等の提供
参考書や就職支援室作成「テキストブック」等閲覧
情報紙「水曜倶楽部通信」の発行
学生の希望に応じた勉強会等の開催
教育学部主催の「未来教師塾」や「教員採用試験対策セミナー」等の紹介・仲介
プロジェクトの
実施状況
1  主に水曜午後実施の「水曜倶楽部」
  ○実施回数 22回(平成26年7月~27年3月)
  ○実施内容 特別企画 6回

先輩で「教員をされている先輩とお話ししてみよう~第1回~」(総理卒業生)

「『青年海外協力隊でアフリカで理科を教えることになりました』」いう4年生の話を聞いてみよう!」(総理4年)
  「教員経験(島根県・中学校)のある先生とお話してみよう!」(教師教育研究センター特任教授)
「ボランティア活動等の体験について聞いてみよう!」(教育学部3年)
「今年の公立学校等の教員採用試験に合格した4年生に話を聞いてみよう!」(教育、総理、生資の教採合格者)2回開催
その他の定例会他 16回
学生数人と教員を交えて「教職に関する思い」等を話し合うことにより教師になることへの意識を高めるとともに、教職に関する悩み相談や教員採用試験の勉強方法のアドバイス、水曜倶楽部オリジナルワークシート(自分や教職に対する自己分析)を活用した勉強会等を実施した。また定例会以外にも、個々の学生の要望により自己アピールシートの添削等をセンター教員を中心に行っている。
 

○参加者  延べ79名(平成27年3月末現在)

  ※医学部の学生も含め、全学部の学生の参加があった。水曜倶楽部の開設が7月(4年生は教員採用試験直前)であったため、参加者のほとんどが教員採用試験を次に控える3年生であった。中でも法文学部の学生が多く、率先して教員採用試験の情報を集めるなどお互いに刺激し合いながら、教員採用試験対策に熱心に取り組んでいる。今後は1,2年生をはじめ、院生や科目等履修生など、幅広い層の参加が望まれる。
2. 教職に関する不安や悩みへの相談の実施
   学生の希望により、水曜倶楽部の時間以外にも、水曜日に参加できない学生や個々の悩みを持つ学生に対し、教職や教採に対する不安な気持ちを受け止めるとともに、勉強方法等のアドバイスやモチベーションアップ等につながる相談を随時行った。
3. 教育学部主催の「未来教師塾」や「教員採用試験対策セミナー」等の教採情報等の紹介・仲介
   学生との相談の際や水曜倶楽部参加者へのメール連絡等の機会に、就職支援室等から提供された情報を他学部の学生に随時発信した。その結果、未来教師塾主催のパワーアップセミナー(サンレイク出雲での合宿)には他学部生が数名参加することができた。
また、学内の地域活性化の企画(大学生が高校で生徒と交流)を紹介することにより、教育体験活動の少ない他学部生が、教育実習を前に学校現場で貴重な体験活動を行うことができた。
4. 「水曜倶楽部通信」の発行
  ○発行数 2回(平成26年9月・12月)
  ○内 容
   特別企画の実施結果をはじめ、「教育実習こぼれ話」や「教職の掟」等、教職をとっている他学部(法文・総理・生資)生には身近に関わってくる話題を記載。学生からは「教育実習こぼれ話」について反響があった。
5. 学生ワークステーションの整備
  ○教員採用試験や教職全般、介護等体験等の図書の購入・資料の整備
   教師教育研究センター教員が学生にふさわしい内容で選んだ教職や教員採用試験関係の図書を購入し、自由に閲覧できるよう配置した。また介護等体験や教職全般に関して学生の意識向上のため、介護等体験のルールやマナーについて扱った文献を購入し、機会を通じて閲覧を勧めている。
 また、教員採用試験に合格した学生からの参考書の寄贈の受付、試験の情報等を都道府県別に集めたファイルを作成し、数年かけて増冊予定である。
  ○「水曜倶楽部ノート」の作成・設置
   学生が「教職に対する思い」を書き込んで共有できるノートを作成し、常時書き込みや閲覧ができるよう設置。教員採用試験に対する不安な思いや教員採用試験を受験した後の4年生の感想や後輩へのアドバイス、教育実習を終えた後の感想等を学生が自由に閲覧、記載できるようにしている。その中のいくつかを抜粋し「水曜倶楽部通信」にも掲載している。
  ○活動状況の掲示
   特別企画等の実施状況や卒業生からの後輩へのメッセージ等について、写真を交えて親しみやすいものを掲示、新たな参加者を募るとともに、仲間意識の醸成に努めている。
6. 卒業生への協力依頼・連絡等
   今後、教員として採用される学生には、機会があれば水曜倶楽部への参加(新米教員の奮闘話等を後輩に語ってもらう)や後輩への応援メッセージ等の提供、常勤講師・非常勤講師として採用される学生には、今後の教員採用試験の合格状況の連絡のお願い等について協力を依頼している。今後は卒業後の他学部生の教職ネットワーク作りに取組む予定である。
研究組織
所属・職 氏名 専門分野
教師教育研究センター  
センター長・教授 ○伊藤 豊彦 スポーツ心理学
教授 権藤 誠剛 教育方法学
准教授 田中 賢一 教育行政・教員研修
講師 塩津 英樹 教育哲学・教育思想史
特任教授 三島 修治 教師教育・特別支援教育
特任講師 森本 大資 福祉情報工学
特任講師 永安麻衣子 社会教育
特任講師 山根 伸子 教職実践
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)
主に他学部の教職希望者への相談活動・支援活動等によって
教職に対する不安を解消し、自覚・覚悟を早期に促す
   開設当時、学生から「こんな取組みを待っていた」、4年生や卒業生からは「早く作ってほしかった」等の声が多数寄せられた。教職志望の他学部生をサポートすることの必要性を痛感、他学部の学生は、教職に関しての「心のよりどころ」や「居場所」を求めている場合が少なくないことがわかった。学生がもつ教職に対する不安をまずは解消し、自覚・覚悟を早期に促し、ひいては大学での学修や進路について熟慮を促すことにより、授業への主体的な参加が期待される。
コミュニケーション能力の向上やパワー(行動力)を育成する
   水曜倶楽部を通じて、学部を超えた学生間での交流や関わりができ、学生が進んで他の教採サークル等の活動に参加する姿が見受けられた。このようにコミュニケーション能力の向上に前向きであり、さらに積極的に自分の目標(教員を目指す)を達成できるパワー(行動力)の育成が可能となる。
質の高い教員を育てるための環境を整える
   水曜倶楽部で先輩や仲間と交流することにより刺激され、「教採に対する明確な意識」を共有、さらに自覚することにより、モチベーションがアップして積極的に勉強に取り組んでいる。 今後は指導案作成等を通じて仲間意識を醸成し、協働性を養うこともねらいとしている。このような環境作りによって質の高い教員を育成し、教員採用試験の合格者数の増加に貢献する。
成果は教育学部HP上で公表する。