環境寺子屋によるロボットコンテスト(ロボコン)プロジェクト

( 2013年度)

プロジェクトの名称 環境寺子屋によるロボットコンテスト(ロボコン)プロジェクト
プロジェクトの概要

 本プロジェクトの期間は2年間とする。1年目は,まず「ロボコン」に関する情報収集と参加への準備作業を行う。併せて,「寺子屋ロボコン・プロジェクト」の参加学生を募集し,大学生へのロボット作製の指導も行う。また,ロボコン指導に実績のある先生をお招きし,交流を図るとともに情報を入手する。そして,「中学ロボコン」への地区大会への出場を準備作業に取り掛かる。
 2年目には,附属中学校との連携を取りながら,本格的なロボコン活動を実施する。
 創造アイディア ロボットコンテスト全国中学校大会(中学ロボコン)への参加
 全日本中学校技術・家庭科研究会の主催による「創造アイデアロボットコンテスト」とは,中学生が工夫を盛り込んだロボットを駆使して対戦し,機体の調整や操作の練習など準備に費やしてきた努力の成果を見せるものである。
 第1段階としては,本プロジェクトの教員の指示のもと,まずは寺子屋所属の大学生自体がロボット製作のアイディアを出し合って工夫し,作製活動を行うこととする。第2段階では,寺子屋所属の大学生が,教育実践として附属中学生に指導する。その際,中学生のアイディアを大いに引き出し,ロボット作製を指導する2段階で行うこととする。
 また,大会出場には,島根・鳥取両県内の教育委員会と密接に連絡をとりながら行う。インターネットを通じて,島根・鳥取両県内の中学校へも広く大会参加を呼びかける。そして,山陰地域でのロボットコンテストを通じた教育ネットワークの輪を広げる。さらに,最終的には大学生自身の出場による「NHK大学ロボコン」への参加も模索する。

プロジェクトの
実施状況

 本プロジェクト2年計画で実施予定である。その1年目の平成25年度に行った主な活動は以下の通りであった。

 

H25. 8月: 視察及び情報収集
     (熊本市立桜山中学校,甲佐町立甲佐中学校)
両校の指導者は毎年全国大会への出場を果たすなど優れた実績を修めている。
H25. 9月: 学生募集のための呼びかけ
H25.11月: 中学生アイデアロボットコンテスト島根県大会への参加
学生スタッフ3人
審査委員長:島根大学教育学部 橋爪一治
審査委員:島根大学教育学部   塚田真也
H25.12月: 同中・四国大会への学生スタッフ派遣(学生スタッフ6人)
学生は,島根県選手・役員と全行程を共にし,出場する中学生と一緒に機体の調整を行ったり,審判員を行ったりして,大会を支援した。
H26. 2月: 視察及び情報収集
H26. 3月: 中学生ロボコン指導第一人者による特別講演&実技指導講習会
講師:熊本県甲佐町立甲佐中学校 大塚芳生 教頭
後援:島根県教育委員会,島根県中学校技術・家庭科研究会
参加者:本学部学生,県立教育センター指導主事,県内中学校および特別支援学校教員,大学教員     計18名
H25. 9月~H26.3月まで

 

・学生への材料提供
・学生によるロボコンコートづくり 
・学生によるロボット製作

 

 

 学生募集を行った結果,10名の学生が本プロジェクトへ参加した。
学生は,中学生アイデアロボットコンテスト島根県大会または中・四国大会のどちらかに学生スタッフとして参加した。


【まとめ】
 本プロジェクトは,2年計画である。その第1年目としての活動は,計画通りの目的が達成されたと考える。学生に募集をかけたところ,10名の学生が本プロジェクトに参加した。島根県技術・家庭科研究会と連携を図り,その学生を中学生アイデアロボットコンテスト島根県大会及び中学生アイデアロボットコンテスト中・四国大会へ学生スタッフとして参加させることができた。県大会では,大学教員が審査委員長および審査委員を行い連携が深まった。また,県教育委員会及び県技術・家庭科研究会の後援を受けて実施した中学生ロボコン指導第一人者による特別講演&実技指導講習会は,県内の現職講師と学生及び大学教員が参加することができた。
 これらの活動により,学生はロボット製作のスキルを高めたばかりでなく,地域の現職教員とのつながりを深めることができた。さらに,大学が現場に対してロボコンの普及・啓発活動を行うことにつながり,地域貢献の役割を果たせたと考える。
 今後は,ロボコンのスキルを身につけた学生が,附属中学校や公立中学校へ出向き大会へ出場する生徒をサポートする予定である。このため,受け入れていただく中学校を開拓するところから始める。
 本プロジェクトが,多くの成果を残せるよう,次年度の活動を計画的に推進していきたい。

研究組織
所属・職 氏名 専門分野
環境理科教育推進室
教授 ○高橋 哲也 被服学
教授 橋爪 一治 技術教育
助教 塚田 真也 物理学
准教授 松本 一郎 地質学
教授 大谷 修司 生物学
特任助教 多久 雅啓 理科教育
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)

 

 今まで,自然科学に興味を示さなかった学生に対して,自然科学に対する習得への動機付けとなる。授業とは違った主体的で実践的な自然科学力が身につき,やる気を呼び起こすことができる。その結果,自然科学に強い教員の養成に大いに生かすことができる。
 なお,本プロジェクトの成果は,ホームページで公開するとともに,理科教育学会,産業技術教育学会などでの発表や,報告書としてもまとめる予定である。