山陰の音楽文化資源活用による教員養成プログラム開発のための予備調査・研究

( 2012年度)

プロジェクトの名称 山陰の音楽文化資源活用による教員養成プログラム開発のための予備調査・研究
プロジェクトの概要  音楽教育専攻では,教育学部を事業主体として,平成25年度文部科学省特別経費(プロジェクト分)事業「山陰の音楽文化資源活用による資質の高い教員養成プログラム開発―少子化への対応と地域のソーシャル・キャピタルにつなぐ―」の構想を立ち上げた。これは,大学からの推薦を受けて同省に申請され,その結果,採択・交付されることとなった。
 このプロジェクトは,採択・実施を念頭に置き,予備的な研究・調査を行うものである。具体的には,山陰地域の音楽文化資源として,地域の特色ある伝統音楽と全国でも高水準を誇る学校音楽文化(吹奏楽,合唱等)を中心に,それらのアーカイヴ化と教材開発に関する情報・資料収集を行うものである。
プロジェクトの
実施状況

 特別経費の申請に至る過程で,当該テーマについて,かなり広範に情報・資料収集を行った。また,財務担当理事他による学内ヒアリングや2度にわたる文部科学省のヒアリングを受け,プロジェクトに対する期待や展望について,さまざまな意見や指摘をいただいた。その都度,計画の改善のために,資料やプロジェクトの試験的実施のための機材等を購入し,活用した。
 具体的には,伝統音楽に関する根本的かつ基礎的な資料・収集を行った。また,国立教育政策研究所教育課程研究センター関係指定事業研究評議会への参加や,本構想の参考となる他県の先進的な事例の視察を行った。
 学校音楽文化については,平成25年度以降,合唱と吹奏楽を中心に少人数編成作品と演奏のアーカイヴ化を計画し,このための楽譜,音源等を収集し,25年度以降のレパートリーの精選を進めた。その成果は,松江バッハ・カンタータ・フェライン第2回定期演奏会(平成25年2月23日)や島根大学ブラスアンサンブル演奏会(平成25年3月1日)等で,演奏を通じて公開した。また,授業においても,3回生の「作編曲法」の課題として,吹奏楽・合唱の小編成編曲の録音を行うなど,特別経費事業の趣旨に沿った教材開発に着手した。

研究組織
所属・職 氏名 専門分野
芸術表現教育講座  
  准教授 ○藤井 浩基 音楽科教育,音楽学
  教授 河添  達也 作曲,指揮
  准教授 佐々木 直樹 声楽,合唱
  講師 小坂 達也 管楽器・金管,吹奏楽
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)

1.特別経費事業として採択されたことにより,25年度より実施できる運びとなったことが,何よりの効果である。


2.この予備調査・研究により,平成25年度当初から速やかに本格的実施に入ることができる見通しがついた。


 3.平成25年度日本教育大学協会全国音楽部門大学部会 第38回全国大会(平成25年5月18日開催予定,山口)における第1分科会「音楽科教員養成における教科内容学と教科教育学をつなぐ」において本プロジェクト及び特別経費事業に関するプレゼンテーションを行う予定である。


 4.本プロジェクトの直接的・間接的な成果は,専攻のホームページで随時公開してきた。http://www.ipc.shimane-u.ac.jp/onken/