教科内容学研究の開発と推進

( 2011年度)

プロジェクトの名称 教科内容学研究の開発と推進 
プロジェクトの概要

教師教育に特化した専門学部として、多様化、複雑化する教育問題に適切に対応し、高度な教育実践力と豊かな研究能力を身に付けた指導的人材の育成のため、教科専門教員が行なうべき研究・教育活動について研究を行い、今後の指針・方向性を導き出すため以下のような研究を行う。

1.教科専門領域を機軸に、教科教育領域との関連性を重視した「教科内容構成」研究の体制を確立する。

2.「教科内容構成」研究に関して、他の研究機関や全国的な状況、文部科学省教科の方針等の実態を調査して、その概要を把握する。

3.本学部の「教科内容構成研究」授業について調査し、実態を把握するとともに、問題点や今後の方向性について検討する。またその問題を全学部共通のものとするため、発表会・討論会等を開催する。

プロジェクトの
実施状況

全9回(6/15,7/27,9/13,10/14,11/2,11/25,12/9,2/16,3/16)のプロジェクト会議を開催しその中で以下の内容を検討・実行した。 

 

①教科内容構成研究の歴史や実状を把握するため、当研究の第一人者である、元上越教育大学教授増井三夫氏を招いて講演会を開催した。演題は「教科内容学の現状と課題」(2011.11.9)

 

 

②現在本学部で実施している「教科内容構成研究」授業の実態を、全国的な「教科内容学」研究や他大学の実践との比較に置いて検証し、その結果を、岡山大学フォーラム「「教員の資質向上に寄与する『大学と学校・教育委員会の協働』の実現」〈パネルディスカッションⅠ〉「養成教育で教科構成をいかに学ばせるか」にて発表した。(2012.3.2)

 

 

 

 

 

 
③ 3年間のプロジェクトの研究成果として、2012年2月、島根大学教育学部紀要別冊第45号「教員養成学部における教科内容研究 -『教科内容構成研究』授業の実態と課題」を発刊した。内容は教科内容学、教科内容構成等についての論考、授業実践報告、授業シラバス等で構成した。

 

研究組織
所属・職 氏名 専門分野
教育学部・教授 秋重幸邦 物理学
教育学部・教授 新井知生(代表者) 美術
教育学部・教授 福田景道 国文学
教育学部・教授 槇原 茂 歴史学
教育学部・准教授 正岡さち 住居学
本プロジェクトにより期待される効果
(成果の公表方法を含む)

1.「教科内容構成研究」についての課題がほぼ明確になったので、今後学部内において「授業内容の再検討」「教科専門教員の授業のあり方」「教科専門と教科教育教員の連携」等について提言することができる。

2.この研究をもとに本授業の再検討が進めば、学部の特色を明示する教育・研究として、他大学の教育系学部にない学部の独自性を顕示できる。

3.3年間の研究の成果を、教育学部研究紀要の別冊として発刊(全69ページ)した。 また研究活動、講演会等の内容を、報告書としてまとめた(全68ページ)。