本講座は、現職の先生方を対象として行われる小規模・複式教育に関する専門研修の講座です。複式教育を受けてきた人がいるかもしれませんが、「複式教育」という用語は多くの皆さんにとってあまり馴染みのないことばだろうと思います。「2つ以上の学年を一学級に編制して営まれる教育活動」が複式教育といわれるものです。
本講座は、中山間地域の多い島根県の教育課題である小規模・複式教育の充実のため、島根県教育委員会の委嘱を受けて実施され、当初は3ヶ月の研修期間が年2回(5月〜7月、9月〜11月)ありましたが、現在は7月に3日間、9月に2日間と講座の実施期間や形態は随分変わったとはいえ、昭和45年以来37年にも及ぶ歴史を積み重ねてきています。
学校は規則上、単式(同学年が一学級で編制されるもの)が原則とされ、多くの学級・学校が単式です。そのため小規模校・複式学級の教育にあたっては、通常の単式とは異なった複数学年の教育課程、その単式扱いの学級経営、学習指導、生徒指導等の困難な事柄が課題となり、それに的確に対応できる先生の実践的な創意工夫と力量が求められます。
そうした要望に応えるために、研修の先生方の経験に基づく情報交換等を通して小規模・複式教育には具体的にどのような課題があるのかを把握し共有しながら、児童・生徒の学力向上と人間形成の取組みを進める上で重要で最新の認識を研修します。研修のカリキュラム・内容は、複式学級の学級経営、複式学級の学習指導、算数のわたり指導、小規模学校と特別支援教育、地域に根ざした教育計画・カリキュラム、複式学級の授業研究などに関する講義、演習とグループ討議・発表、実際に小規模・複式学級において行う研究授業とその授業研究を中心とした実地研修などとなっています。講座は、小規模・複式教育の課題解決に迫り、中山間地で暮らす子どもの学習と生活の充実、彼らの学力形成と人間形成をよりよく進める、先生方の創造的な教育活動の豊かな実践的指針形成に資することを願って実施しています。 |