(1)教育目標

臨床心理専攻では、学校教育制度・教師の役割のみならず、学校教育のあり方や児童生徒の問題の地域特性にも配慮し、教師及び地域の関係機関の専門家と協働して活躍できる、高度な専門性と実践力を身につけた臨床心理の専門家を養成することを教育目標としています。具体的な養成像は、以下のとおりです。

<目指す臨床心理の専門家の養成像>

高いレベルの臨床心理査定能力・臨床心理面接能力・臨床心理地域援助能力を基盤として、山陰地域や全国でスクールカウンセラー等として活躍できる力量を持った臨床心理の専門家

この養成像については、こころとそだちの相談センターを中心とした学校臨床を含む地域援助の実践を通じて、今後も常に探求することに努めます。

(2)学位授与に関する方針(ディプロマ・ポリシー)

臨床心理専攻では、2年以上在学した上、所定の単位を修得し、以下のような資質・能力を獲得した者に修士(教育学)の学位を授与します。

  • 臨床心理の支援の実践につながる細やかな臨床心理査定能力を身につけている。
  • クライエントとのコミュニケーションから彼らの心の訴えを的確に聞き取る臨床心理面接 能力を身につけている。
  • 学校教育制度・教師の役割、児童生徒の問題の地域特性について知識と理解を身につけている。
  • 教師及び地域の関係機関の専門家と協働して、個別の事例への対応に当たる連携能力を身につけている。
  • 不登校児童等社会性・集団適応に問題を抱える児童生徒を包括的に支援する能力を身につけている。

(3)学習到達目標(ラーニング・アウトカム)

  1. 臨床心理査定に関する分野
    ⅰ 心理査定法の基礎知識と基礎技能の習得:できるだけ多様な心理査定法を習得し、正確で信頼できる生きた資料作りとそれに基づく査定を行う技能を身につけている。
    ⅱ 心理査定法の実践:対象となるユーザーの条件に応じた、臨床心理査定への導入の仕方、臨床心理査定法の選び方、テストバッテリーの組み方、判断の基準、結果を報告する際の焦点などを適切に吟味することができる。
  2. 臨床心理面接に関する分野
    ⅰ 臨床心理面接の基礎技能の習得:臨床心理面接の基礎理論や技術に関する専門知識をもとに、対話、非言語的コミュニケーション、および関係理解を通して、他者の心のありようを適切に感じ取ることができる。
    ⅱ 臨床心理面接の実践:実際の臨床心理事例に接し、来談者の抱える問題や困難さ、病理に応じた対応を実践するとともに、自身の対応について個別的なスーパービジョンから学びを深め、臨床心理面接実践における基本的態度や、面接関係を生きる技能を身につけている。
  3. 臨床心理学的地域援助に関する分野
    ⅰ 臨床心理学的地域援助の基礎知識と査定技能の習得:対象となるユーザーをとりまくコミュニティの特性についての基礎知識と、そのコミュニティに対する援助を行うための、査定力を身につけている。
    ⅱ 臨床心理学的地域援助の実践:対象となるユーザーの条件に応じて、コミュニティにおけるコンサルテーションやソーシャルサポート、他職種との連携を実践するための技能を身につけている。
  4. 学校心理臨床の実践に関する分野
    ⅰ 学校心理臨床の基礎知識と査定技能の習得:対象となる学校の児童生徒及び教職員に対する援助を行うための、基礎知識と査定力を身につけている。
    ⅱ 学校心理臨床の実践:対象となる学校の児童生徒及び教職員に応じて、学校におけるカウンセリングやコンサルテーション、他職種との連携を実践するための技能を身につけている。

(4)教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)

臨床心理専攻では、学校教育制度・教師の役割のみならず、学校教育のあり方や児童生徒の問題の地域特性にも配慮し、教師及び地域の関係機関の専門家と協働して活躍できる、高度な専門性と実践力を身につけた臨床心理の専門家の養成を目指します。 そのために、カリキュラムを「臨床心理学の理論と実践科目群」「学校臨床の理論と実践科目群」「臨床心理地域援助の理論と実践科目群」の3科目群から編成します。各科目群において、必修の実習・演習を配当し、理論と実践の往還の中で専門性を身につけて行くことを目指します。